ツールの概要
ダウ理論やエリオット波動などを調べると出てくる「スイング」という概念、それをRSIを基に認識していくためのツールです。
短期トレンドから長期トレンドまでのスイングを、シンプルかつ一貫性のある方法で相場の動向を判断していきます。
このツールで出来ることを最大限に紹介していくので、最後まで読んでいただければと思います。
このツールに含まれているもの
1.RSIを基にしたスイング判断用システム
・インジケータ、専用パネル
2.PDFファイル
・このツールを作成していて気付いたのですが、RSIだけが唯一スイングを認識できるインジケータではないです。
・ほかのインジケータ(移動平均線)を使用したスイングの見つけ方を紹介します。自分に合ったスイングの認識方法を考案する足掛かりにしていただければと考えております。
・時間足ごとの数値等は、この付属PDFに記載してあります。
3. 販売後のサポート
・私の方でスイングを引いたMT4テンプレートを継続的に提供していこうと考えています。
4.おまけ
・移動平均線でスイングを引くための簡易ツール。
・Swing Indexをサインインジケータ化した簡易ツール。
・その他のインジケータでの見方は、随時アップデートでプレゼントしていきます。
何ができるのか-概要-
- 短期から長期までのスイングを可視化できる
- トレンドラインやフィボナッチリトレースメントなどのツールの使用に一貫性を持つことができる
- 支持と抵抗の動向を読み解く
- 可視化したスイングを基軸に損切ポイントの見定めが楽になる
何ができるのか-詳細-
1. スイングを見つける
RSIは買われすぎ・売られすぎだけを判断するツールだけではありません。
短期から長期までの数値を決めることで「相場の波」を可視化することもできます。
Swing Indexを使用して、短期トレンドの波を描いてみました。
例はUSDJPY(4時間足)の ものです。
上の画像のインジケーターを使用して、スイングの発生と転換を見つけていきます。
-スイングの見つけ方-
では、実際どのようにスイングを見つけていくのか。
以下の画像を例に見つけていきます。
短期スイングを見つけていくために、パネルでShortと表示されたボタンをクリックします。
そうすると、赤い点と青い点が表示されます。
-Point-
赤い点 = スイング上昇中
青い点 = スイング下降中
この上昇と下降の動きの中から、上昇の始まり、上昇の終了、下降の始まり、下降の終了。この4つの点を探していきます。
-4つの点を見つける基準-
-Point-
スイングの基本的サイクル
下降の終了→上昇の始まり→上昇の終了→下降の始まり
この4つのサイクルをひたすら繰り返していきます。
では、この4つの点を示す基準はどういったものか、以下の基準を使用します。
下降の終了を示す基準 = 青い点の継続が赤い点によって終了する
上昇の開始を示す基準 = 青い点の継続が赤い点によって終了する
上昇の終了を示す基準 = 赤い点の継続が青い点によって終了する
下降の開始を示す基準 = 赤い点の継続が青い点によって終了する
こうすることで、一見当たり前のようにも思える、2つの基準が見えてきます。
下降の終了は上昇の開始であり、上昇の終了は下降の開始である。
短期から長期にかけて、この基準を使用します。
-整ったスイングを引く-
このトピックに入る前に一つ大事なことがあります。
このツールで引くスイングは、すべて手動で行います。
プログラムにすべて任せるよりも、自分の目で見て、状況を分析することでしか気づかないこともあると考えてのことです。
なので、スイングを引くのは、今のバージョンではすべて自分の手で行います。
手動で行うのは手間がかかりますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
的確に一切間違いのないスイングを、自動で引けるような機能を開発できれば、すぐに搭載します。時間がかかるかと思いますが、尽力します。
上記の基準を使用して転換ポイントを見つけた後に、スイングを引いていきます。
整ったスイングを引くためには、下降と上昇の中で生じた、高値と安値を使用します。
-Point-
終値を基にして引いていくので、終値の高値と安値を使用します。
一般的な始値・高値・安値・終値のそれぞれにも、高値と安値が存在すると考えたからです。
つまり、価格上昇と価格下降の中で見えてくる、終値の高値、終値の安値 という意味です。
チャートでお見せします。
赤色の縦線二つの間が、上昇と示されているところです。
このなかから、一番高いところにある「終値」を探します。
黄色の縦線を追加しました。今回はここが、一番高い終値になります。
ここが結び目になります。
黄色の縦線 = 終値上昇の中で一番高い終値
青色の縦線 = 終値下降の中で一番低い終値
これをそれぞれ結んでいくと...
このように整ったスイングを引くことが出来ます。
2. チャートツールへの使用
研究不足がゆえに、個人的にはあまり使用しないチャートツールですが、これらを使用するトレーダーにとっても、スイングを読み解くことは不可欠ではないかと私は考えています。
「ここらへんかな?」という使用方法から、「長期のスイングから見えるトレンドにフィボナッチを当てはめて、転換ポイントの候補を見ていこう」とより客観的な使用方法への転換が可能となります。
トレンドラインを使うのであれば、
スイングを見つけることで、引くところに基準が生じます。
-思ったこと-
長期から中期といった形で、大きなトレンドのトレンドラインを小さなトレンドのトレンドラインをブレイクアウトするといった使い方がいいのかもしれません。
例えば、上の画像のように、スイングの山が切り下がったところにトレンドラインを引くことや、
フィボナッチリトレースメントを使用して、
中期スイングの動きから、短期的な転換点の目途を価格の動きに沿って立てていくことが出来ると考えています。
スイングを見つけることで、フィボナッチリトレースメントやトレンドラインといった、チャートツールの使用に一貫性を持たせることが可能です。
3.支持と抵抗の動向を読み解く
短期、中期、長期といったスイングの転換点は、短期的な支持・抵抗、中期的な支持・抵抗、長期的な支持・抵抗、といったように見ることも可能です。
ダウ理論では、相場には3つのトレンドがあると考えられていることに倣って、各々の「トレンドの継続ポイントの目安」を知ることに繋がります。
-Point-
ダウ理論の問題点として挙げられている、シグナルの遅延といった要素を考えると、エントリーの基準とだけ考えるのではなく、
短期から長期にかけての支持と抵抗のブレイクアウト(価格が支持・抵抗を上回る)は、トレンド継続の合図でもある。と考えておくことも必要かもしれませんね。
このツールには、無料提供しているラインチャートも搭載してあります。
価格そのものの支持と抵抗を超短期的なものとして捉え、スイングで識別していく支持と抵抗は、より大きなトレンドのものとして見ていく。
様々な書籍で見かけるダウ理論やエリオット波動の見方への応用が可能だと考えられます。
ダウ理論の考え方は、『ダウ理論とRSI』、こちらの記事を参照していただければと思います。
4.スイングを使用した損切ポイントの把握
スイングを見つけることが可能になると、おのずと損切ポイントも見えてきます。
買いエントリーでの損切ポイントを知りたければ、直近の上昇スイングの中にある高値を探す。
売りエントリーでの損切ポイントを知りたければ、直近の下降スイングの中にある安値を探す。
仮に売りエントリーを行うとします。
一つ前の上昇スイングに目を運んで、この中から高値を探す。
上の画像のように損切ポイントを先に知ることで、資金管理にもつなげやすくなります。
例えば、損切ポイントまで、50Pipsあるとします。
50Pips負けた場合、当初エントリーしようとしていたロット数だと資金の何%を失うのか、先に計算しておく。
計算した際、50Pipsで失うのは、おおよそ50000円だとします。
この50000円は、総資金の何パーセントにあたるのか考えた際に、20%だとします。
一回のトレードで20%を失う可能性がリスク高めと感じるのであれば、ロット数を少なくしたトレードを行う。
このようなシナリオを描き、実行することに繋がる可能性があると考えています。
ツールの使い方-技術的なお話-
今までは、本ツールを相場分析にどのように役立てていくかを書いていきました。
ここからは、実際にどのような操作をしていくかを書いていきます。
1.スイングの名前付け
このツールにおいてのスイングは、トレンドラインを使用して引いていきます。
ただ、MT4標準搭載のチャートツールには、システム上の制約等があるので、少し手を加える必要がありました。
通常のチャートツール設定画面です。
MT4は、ツールの名前が重複してはならないと設定してあります。
連続したスイングを引く際に、トレンドラインの「名前」の欄を自動的に変えるキーワードを設定しました。
必要のないトレンドラインを消したいときに、どれがスイングのものなのか一つずつ調べる手間などを省くためです。
短期スイング = 1
中期スイング = 2
長期スイング = 3
超長期スイング = 4
設定画面上の、Trendline 44101という箇所に、上記の引きたいスイングに対応する数字を入力していただければ、自動的に名前を振り分けてくれます。
例を以下の画像に示してみました。
このように入力すると、
ドル円4時間足の短期スイング (何本目か)- Short Swing USDJPY H4 (何本目か)
と振り分けをします。
なので、使う際には、トレンドラインの「名前」の箇所に、それぞれ対応する数字を入力するだけで設定は終了します。
短期スイングは、1
中期スイングは、2
長期スイングは、3
超長期スイングは、4
これさえ覚えていただければ、あとはツールがやってくれます。
2.ショートカットキー
スイングを引いたのはいいけど、短期だけ見たい。中期を見た後に、長期スイングを確認したい時などあると思います。
なので、ショートカットキーを搭載しました。
短期スイングの表示・非表示 = z
中期スイングの表示・非表示 = x
長期スイングの表示・非表示 = c
超長期スイングの表示・非表示 = v
これらのキーボードショートカットキーを押せば、切り替えが可能です。
パラメータ紹介
Swing Indexのパネル(数値は紹介用に設定してあります。実際の数値は変更する必要があります。お手数をおかけしますがご理解のほどよろしくお願いいたします)
Swing Indexインジケータ
ツール紹介の最後に
ここまで読んでいただきありがとうございました。
このツールは、今すぐに勝つためのサインツールではありません。
サインツールだけでなく、自力で手法を開発してみたいと考えている方や、テクニカル分析のスキルに磨きをかけたいといった方々向けではあると思います。
相場の動向を読むことで見えてくるもの、それを導き出す足掛かりになれば幸いです。
今回、重点的に紹介したのはRSIでのスイングの引き方と活用方法でした。
おまけとして、移動平均線でスイングを引くための簡易プログラムもプレゼントします。
おそらく、かなりたくさんのトレーダーに使われているインジケータだと考えたからです。
最後になりますが、販売後のサポートについてお話します。
週末の一時間から二時間程度、スイングの引いているところをライブ配信しようと考えています。
他にも手動バックテストのライブ配信なども考えていますが、ひとまずスイングの引き方に慣れるまで、拠り所としていただければと考えております。
売買判断等のアドバイスはできないのですが、ツールにやスイングに関する質問・ご意見等であれば遠慮なくしていただければ幸いです。
投資ナビ+にて日時等告知しておくので、お時間に余裕があればぜひお越しください。
D.U.C.Kより