13機能搭載! マルチピボットポイント MT4インジケーター FXテクニカル分析
Pivot Points
1. マルチピボットポイントとは
1.1. ピボットポイントとは
ピボットポイントとは、価格の反転点やサポート・レジスタンスのレベルを示すためのテクニカル指標です。トレーダーはこれを使用して、価格がどの方向に動くかを予測したり、トレードのエントリーやエグジットのポイントを決定したりします。特にデイトレードやスキャルピングでよく使われ、短期的なトレード戦略において重要な役割を果たします。
1.2. 効果的なピボットポイントの使い方
ピボットポイントのよく知られている各時間足の用途は下記です。
- 1時間ピボット: 短期トレードやスキャルピングを行うトレーダーにとって重要。
- デイリーピボット: 日次の高値、安値、終値を基に計算され、デイトレーダーに人気。
- ウィークリーピボット: 週の高値、安値、終値から計算され、スイングトレーダーが利用。
しかし、実際に上位時間足のピボットを分析すると、月次(1ヶ月)、四半期(3ヶ月)、半期(6ヶ月)、年次、さらには5年といった長期間のピボットも有効であることが分かります。ラインと同様に、上位の時間足の方がより強く機能する傾向があるため、これら複数の時間足のピボットラインを同時に表示することが最も効果的です。それをマルチピボットポイントと呼びます。
マルチピボットポイントでの分析方法では、複数時間足のピボットラインが重なる個所が重要なピボットラインです。なお、ピボットだけではなく他のインジケーターも同時に使うことが大切です。
2. 多くのピボットインジケーターは少機能
2.1. 上位時間足のピボットが無い
下記は四半期足(3月間)のピボットです。明らかに意識されていますが、多くのピボットインジケーターは四半期足に対応していません。
マルチピボットポイントとして機能させるには、表示できるピボット時間足の種類の数が非常に重要です。当製品は、15種類のピボット時間足と、2つのカスタム時間足を表示可能です(※カスタムは後述)。
- 5分間
- 15分間
- 30分間
- 1時間
- 4時間
- 1日間
- 1週間
- 1月間
- 3月間
- 6月間
- 1年間
- 2年間
- 3年間
- 5年間
- 10年間
- カスタム1
- カスタム2
2.2. 何のラインなのか分からない
各ピボット時間足のうち、より重要なピボット時間足は長期時間足のピボットになりますが、長期時間足のピボットは表示中のチャートに何のピボットなのかを表すテキストが表示チャート内に収まらないことが多いです。このようなテキストはピボットラインの両端のどちらかに表示されるているためです。
当製品は、最新のバーに何のピボットかを表示可能です。新しいバーが発生しても追随します。最新のバーからみて左右のどちらに表示させるかも設定可能です。
3. 無料トライアル
下記から無料トライアル版をお試しください。簡易的なピボットポイントを探されている方は無料トライアル版でも十分かもしれません。無期限でご利用可能です。
4. Trading ViewのPivotsとの機能比較
機能名 | 詳細 | Pivots (Trading View) |
当製品 |
計算タイプ | 従来 | ○ | ○ |
フィボナッチ | ○ | ○ | |
ウッディ | ○ | ○ | |
クラシック | ○ | ○ | |
デマーク | ○ | ○ | |
カマリラ | ○ | ○ | |
時間足 | 可変 | ○ | ○ |
5分間 | × | ○ | |
15分間 | × | ○ | |
30分間 | × | ○ | |
1時間 | × | ○ | |
4時間 | × | ○ | |
1日間 | ○ | ○ | |
1週間 | ○ | ○ | |
1月間 | ○ | ○ | |
3月間 | ○ | ○ | |
6月間 | × | ○ | |
1年間 | ○ | ○ | |
2年間 | ○ | ○ | |
3年間 | ○ | ○ | |
5年間 | ○ | ○ | |
10年間 | ○ | ○ | |
カスタム | × | ○ |
当製品は、上記に記載していないピボットインジケーターの必須機能や便利機能を多数搭載しています。
5. ピボットインジケーター必須機能を搭載
5.1. 6種類の計算タイプの表示機能
ピボットポイントにはいくつかの計算タイプがありますが、当製品は6種類の計算タイプのピボットポイントを表示可能です。
- 従来
- フィボナッチ
- ウッディ
- クラシック
- デマーク
- カマリラ
各タイプの計算式
- 従来の計算式
p : (high + low + close) / 3 s1 : p * 2 - high r1 : p * 2 - low s2 : p - 1 * (high - low) r2 : p + 1 * (high - low) s3 : p * 2 - (2 * high - low) r3 : p * 2 + (high - 2 * low) s4 : p * 3 - (3 * high - low) r4 : p * 3 + (high - 3 * low) s5 : p * 4 - (4 * high - low) r5 : p * 4 + (high - 4 * low)
- フィボナッチの計算式
p : (high + low + close) / 3 range : high - low; r1 : p + 0.382 * range s1 : p - 0.382 * range r2 : p + 0.618 * range s2 : p - 0.618 * range r3 : p + 1 * range s3 : p - 1 * range
- ウッディの計算式
p : (high + low + open * 2) / 4 range : high - low r1 : p * 2 - low s1 : p * 2 - high r2 : p + 1 * range s2 : p - 1 * range r3 : high + 2 * (p - low) s3 : low - 2 * (high - p) r4 : r3 + range s4 : s3 - range
- クラシックの計算式
p : (high + low + close) / 3 range : high - low r1 : p * 2 - low s1 : p * 2 - high r2 : p + 1 * range s2 : p - 1 * range r3 : p + 2 * range s3 : p - 2 * range r4 : p + 3 * range s4 : p - 3 * range
- デマークの計算式
close > open ⇒ median : high * 2 + low + close close < open ⇒ median : high + low * 2 + close close = open ⇒ median : high + low + close * 2 p : median / 4 r1 : median / 2 - low s1 : median / 2 - high
- カマリラの計算式
p : (high + low + close) / 3 range : high - low r1 : close + range * 1.1 / 12.0 s1 : close - range * 1.1 / 12.0 r2 : close + range * 1.1 / 6.0 s2 : close - range * 1.1 / 6.0 r3 : close + range * 1.1 / 4.0 s3 : close - range * 1.1 / 4.0 r4 : close + range * 1.1 / 2.0 s4 : close - range * 1.1 / 2.0 r5 : high / low * close s5 : 2 * close - r5
各通貨ペアごとに、どの計算タイプのピボットポイントが反応しやすいか分析可能です。
5.2. 17種類のピボット時間足の表示機能
15種類のピボット時間足と、2つのカスタム時間足を表示可能です(カスタムについては後述)。
- 5分間
- 15分間
- 30分間
- 1時間
- 4時間
- 1日間
- 1週間
- 1月間
- 3月間
- 6月間
- 1年間
- 2年間
- 3年間
- 5年間
- 10年間
- カスタム1
- カスタム2
長期時間足のピボットポイント例
- 3月間(※四半期)のピボットポイント
FXにおいて期の始まりは1月になります。1Q(1~3月)、2Q(4~6月)、3Q(7~9月)、4Q(10~12月)の期間で区切ったピボットポイントを表示可能です。
- 6月間(※半期)のピボットポイント
前半期(1~6月)、後半期(7~12月)の期間で区切ったピボットポイントを表示可能です。
- 1年間のピボットポイント
各年の初日を開始日として、1年ごとに期間を区切ったピボットポイントを表示可能です。
- 5年間のピボットポイント
5の倍数年の初日を開始日として、5年ごとに期間を区切ったピボットポイントを表示可能です。
各通貨ペアごとに各ピボット時間足の傾向を分析可能です。MT4のプロファイル機能を使うことで、インジケーターの設定情報を保存し次回以降はそれを呼び出すことができます。さらに、環境認識用のプロファイルと、トレード用のプロファイルを分けてご利用されると良いかと思います。
5.3. 5階層のサポレジラインの表示機能
5階層のサポートライン・レジスタンスラインを表示可能です。なお、計算タイプにより表示できる階層は異なります。
計算タイプ | P | SR1 | SR2 | SR3 | SR4 | SR5 |
従来 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
フィボナッチ | ○ | ○ | ○ | ○ | × | × |
ウッディ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × |
クラシック | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × |
デマーク | ○ | ○ | × | × | × | × |
カマリラ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
表示する階層数や各階層の色を変更可能です。また、表示するピボット数(※横軸における表示数)も自由に変更可能です。表示できるピボット数はヒストリカルデータの量から自動的に修正されます。
5.4. 中間ラインの表示機能
中間ラインを表示可能です。基準ラインと比べれば反応しないのではないかと考えるかもしれませんが反応するため、基準ラインと同様に重要なラインです。この機能が無いとインジケーターとして使い物にならないといっても過言ではない重要な機能です。
さらに、当製品のグラデーション機能を使うことで基準ラインの色に対する中間ラインの色明度を指定可能です。明度を数値で設定するだけで、簡単に視認性を向上可能です。
5.5. 複数ピボットの同時表示機能
複数の時間足のピボットを同時に表示可能です。ピボットポイントをマルチピボットポイントとして機能させる上で最も重要な機能です。
マルチピボットポイントの状態で表示するピボット数を多くすると視認性が良くありません。そのため、環境認識用のプロファイルと、トレード用のプロファイルを分けてご利用することをお勧めします。例えば、環境認識用は表示するピボット数を15期間で分析し、トレード用は最低限の期間数だけ表示させる方が見やすくなります。
5.6. ピボット時間足の自動切替機能
MT4の各表示時間足に対して、どの時間足のピボットを表示するかを予め設定しておくことで自動切替が可能な可変モードと、逆に、MT4の表示時間足を変えてもピボットの時間足が切り替わらない固定モードがあります。
自動切替機能(可変モード)は、主に環境認識に使用するための機能です。ピボットラインは、ピボットの時間足をMT4の表示中の時間足よりも大きな時間足にしなければ表示できませんが、その期間の差が短かったり逆に長すぎてしまうと、うまく分析することができません。
5.7. 画像・メッセージの通知機能
画像通知先はSlackに対応しています。メッセージ通知先は、Slack、MT4アプリ、アラート(※PC版MT4)に対応しています。当初はLINEへの画像通知も検討しましたが、LINE側の制限により無料枠で送れる画像の数に制限があり、確実に不足することが予想されるため、無料プランでも制限に引っ掛かりにくいSlackを選択しました。詳しい設定方法は購入者向けのマニュアルを用意していますのでご安心ください。
通知先の種類
- Slack通知
- MT4アプリ通知
- アラート(※PC版MT4)
通知トリガーの種類
- 毎回(前回価格1回/1分)
- 1回限り(前回価格)
通知メッセージの種類
- 通貨ペア, 方向, 価格, ライン
- 通貨ペア, 方向, 価格
- 通貨ペア, 方向, ライン
- 通貨ペア, 価格, ライン
- 方向, 価格, ライン
Slack通知
- 全チャートの画像通知
インジケーターをセットした現チャートの画像が先頭に表示され、その他のチャートの画像は続いて表示されます。
- 現チャートの画像通知
インジケーターをセットした現チャートの画像のみが表示されます。
- メッセージのみの通知
MT4アプリ通知
アラート(※PC版MT4)
ついポジションを長く持ってしまった際に、モニターの前にずっと座っていられませんが、そのような際の必須機能です。
6. ピボットインジケーター便利機能を搭載
6.1. 未来のピボットポイントの表示機能
週末などに翌週のトレード計画を立てる際に役立つ機能です。現在バーまでのOHLC(始値(Open)、高値(High)、安値(Low)、終値(Close))を基準に、次の期間のピボットを先に計算し表示可能です。
通貨ペア | 表示足 | ピボット足 | SR階層 | 中間ライン | 期間 |
USDJPY | 15分足 | 日足 | 5 | ○ | 2025.2.21 |
- 週末に翌週の、デイリーピボット、ウィークリーピボットを確認し、トレード計画を立てる際に役立ちます。金曜日(※日本時間の土曜の午前)のマーケットがクローズした後は日足や週足のOHLCが確定しているため、週末に確定した翌週のピボットラインを確認可能です。
- 5分間などの短いピボット時間足を使ってスキャルピングする際に役立てることも可能です。未来ピボットの最大更新頻度は毎ティックになりますが、処理量が気になるようでしたら、秒単位で指定して更新することも可能です。
6.2. カスタム時間足の表示機能
カスタム時間足のピボットとは、独自の期間を指定したピボットを表示できる当製品の独自機能です。詳しい設定方法は購入者向けのマニュアルを用意していますのでご安心ください。下記のようなピボットを表示可能です。
- FOMCピボット
FXにとって重要イベントであるFOMCの初日を開始時間として区切ったピボットです。ご覧のように反応しているように見えるため、機関投資家が参考にしているかもしれません。
- マーケットピボット
日本時間(※標準時間時)の5時、8時、17時、22時(MT4時間で、22時、1時、10時、15時)を開始時間として区切ったピボットポイントの例です。
当製品は、ピボットの計算期間を自由に設定可能です。FOMC期間以外にも機関投資家が見ていそうな計算期間が他にあるかもしれません。
6.3. サマータイム切替時の対応機能
ご利用中のブローカーによって、切り替えのタイミングが異なってしまうため、切替後のピボットラインは1~2ピボット期間においておかしくなってしまいます。なお、2期間目は間違ったピボットラインを見ている人もいるため、本来のピボットラインと両方を見た方が無難かと思います。詳しい設定方法は購入者向けのマニュアルを用意していますのでご安心ください。
通貨ペア | 表示足 | ピボット足 | SR階層 | 中間ライン | 期間 |
USDJPY | 30分足 | 日足 | 5 | ○ | 2025.3.7 |
サマータイム切替前に持ったポジションを、どのタイミングで決済しなければならないか悩む状況などで役立つ便利機能です。
6.4. 表示文字タイプの変更機能
チャート上にライン名を表示できます。ライン名の文字タイプは下記から選択できます。
- ピボット時間足, ライン種別(PSR), 価格
- ピボット時間足, ライン種別(PSR)
- ピボット時間足, 価格
- ピボット時間足
- ライン種別(PSR), 価格
- ライン種別(PSR)
- 価格
- なし
時間軸に応じた文字タイプの変更
現在ピボット、過去ピボット、未来ピボットの3種類の時間軸に分けて文字タイプを設定できます。過去ピボットは文字量の少ない文字タイプにすることで視認性が向上します。
文字の大きさも変更可能です。また、テキストの表示位置をピボットの開始位置か、現在バーの位置に表示させるか選択可能です。
6.5. 文字を最新バーに常時表示する機能
各ピボット時間足のうち、より重要なピボット時間足は長期時間足のピボットになりますが、長期時間足のピボットは表示中のチャートに何のピボットなのかを表すテキストが表示チャート内に収まらないことが多いです。このようなテキストはピボットラインの両端のどちらかに表示されるているためです。
最新のバーに何のピボットかを表示可能です。新しいバーが発生しても追随します。最新のバーからみて左右のどちらに表示させるかも設定可能です。
6.6. 視認性を向上させるグラデーション機能
マルチピボットポイントは複数のピボットラインを表示するため、どの線が何の時間足のピボットなのか分かりやすくする必要があります。ピボットのラインである事は色で判別できても、重要な上位時間足のピボットなのか等が分かりません。重要な上位時間足のピボットを、同系色の色で、より目立たせる際に簡単に設定できます。個別に色の設定を行うのは大変ですが、この機能により簡単に設定できます。
基準色を設定した後に、ピボット時間足によって、色の明度を数値で変えています。-100~100までの数値を入れるだけで、同系色の色を簡単に設定可能です。チャートの背景が暗い色であれば、長期足の明度を上げ、逆にチャートの背景が白であれば、長期足の明度を下げることで、長期足のピボットを目立たせることができます。
7. 当製品のその他特徴
7.1. 動作の軽量化
このインジケーターは、プロ用に設計しました。そのため、他のインジケーターに干渉することが無いように動作を軽量化したり、アラート機能の使用を控えたりしています。多機能でありながら動作が軽量になるように、何度もコードを見直し高速化させました。なお、画像通知を大量に行うような使い方は動作を重くすると思います。特に制限を設けていないためPCのスペックにあった設定を行ってください。
インジケーターの起動時の注意点
インジケーターの起動時にヒストリカルデータの読み込みのための極わずかな待機時間と、読み込み状態を確認するためのループ処理を行わせています。これにより、他の重要なインジケーターの起動を優先させるメリットもございます。読込がもたついているわけではないので注意ください。なお、このインジケータに限った話ではありませんが、初めて表示する通貨ペアや久しぶりに表示する際などは、すべての表示足においてヒストリカルデータを十分に読み込んでからご利用ください。
インジケーターからのメッセージについて
アラート機能を使ってメッセージを出すと、ポップアップでメッセージが出るため取引中は邪魔になるかと思います。そのため、全てのインジケーターからのメッセージは"エキスパート"箇所に出すようにしています。
ボタンによるピボット時間足の切替機能について
この機能の実装について検討しましたが避けました。この機能はMT4のOnChartEventという機能を使用しますが、OnChartEventをコード内に置くと、ボタンの押下時以外にも、マウスの移動、キー入力、マウスクリック、チャートの変更などの際に反応します。そのため、動作の軽量化という面からすると向かないと考え実装を避けました。ピボットポイントはFXにおいて必須のインジケーターだと考えていますが、一方でメインのインジケーターではないと考えております。そのため出来るだけ動作を軽量化しています。
7.2. 分かりやすいUI設計
設定項目を階層構造にし、直感的に設定できるようにしています。また、設定項目を出来るだけ少なくしました。簡単に設定できるよう独自の選択肢を用意しています。
設定画面は、無料トライアル版にてご確認いただけます。