どうなるのか?米国の強硬な通商政策、中国と欧州の成長減速 英国のEU離脱の混乱[太田二郎]
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太田二郎さんプロフィール
おおた・じろう。FXストラテジスト。1979年にザ・ファースト・ナショナル・バンク・オブ・ボストン東京支店にてFX取引を始める。後にマニュファクチャラーズ・ハノーバー・トラスト銀行、BHF銀行、ナショナル・ウエストミンスター銀行、ING銀行で法人向けの為替取引に従事、その後、リテールFXに従事し、米国のGFT東京支店で営業、後にマーケット・ストラテジストを経験、現在は個人投資家として活躍。
※この記事は、FX攻略.com2019年6月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
減らぬ米国の貿易赤字額
米商務省が3月6日に発表した2018年の貿易統計(通関ベース)によると、モノの輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支の赤字額は、米国の大規模な制裁関税の実施にもかかわらず、前年比10.4%増の約8787億ドル(約98兆2400億円)で、2006年の約8280億ドルを上回って過去最大を更新しています。
直近12月の米貿易統計では、2018年の米国の貿易赤字を国別にみると、対中国がナンバーワンで赤字額が拡大傾向にあることが分かります。続く対ドイツ、対日本では赤字額は小幅増加や減少傾向にありますが、ヨーロッパ全体では拡大傾向にあります(図①参照)。
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