2019年05月10日 潮流784 不安心理渦巻くダウの現在値を3つのグラフで解説[井上哲男氏メルマガより]
GogoJungleが提供している井上哲男さんの投資メルマガ『相場の潮流』より、今朝配信されたものから一部をご紹介。
日本時間13:01のタリフ25%引き上げを前に、昨夜も色々な報道が飛び交ったが、ト ランプ大統領が「習近平主席から親書を受け取った。電話会談するかもしれない」、「まだ今週中の合意は可能だ」と語り、ダウはザラ場の安値から370ドル程度戻す場 面もあったが、昨日書いた「最後の3250億ドル分についての25%発動」(すみません、今見てみたら32250と誤記していました)に向けての準備も進めていることを明 らかにしたことから、結局戻しきれず、前日比では138ドル安の引けとなった。
本日の「Sign」で日経平均に買いサインが5個中2個点灯したが、題字にも書いたよ うに、これはファスト・ストキャスの2つであり、それだけでは大きな意味を持たな い。それよりは、トレンドラインでもある、3乖離合計のプラス5%水準が、(下落に 転じたことは既報の通りだが)3日続落し、2万2070円と、2万2000円近くにまで下落 してきたことの方が意味は大きい。現在は、例え戻っても、2万2000円台固めには時間がかかることを示唆している。
「Sign」で注目している、ダウで唯一買い点灯(3日連続)している「RSI14日」の 数値であるが、本日配信数値が28.269%と、30%を割り込んできた。この数値、30% 割れの継続期間はこれまで営業日数で4日から6日程度でこのゾーンから戻り、指数も 同じく一旦底打ちして、ボラも低下することを繰り返してきたことから、注目して欲 しい。
また、グラフ2のRSI合計グラフを見て頂きたいが、今回、現在までの下げは、昨年 からこれまで5回経験した80%未満の水準には届いていない(最後は年初のアップル ショック)。今朝の数値は91.85%である。「RSI14日」単体数値とともにこれについ てもモニタリングを続ける。
そんな中、「MD」に書いたようにVIXが3日連続で19台を記録し、グラフ1のVIX可視 化数値が90.7と、法定速度限界の92を割り込んだ。昨年10月の米国債利回り3.2% ショックやクリスマスのトランプ大統領ご乱心(3閣僚罷免示唆)ショック時に比べ れば、“まだまだ”のレベルではあるが、この底打ちが確認されれば、これも指数の 戻りを示唆することになる。
さて、昨日予告した「ダウ値幅率(可視化)」グラフを3として添付するが、これ が今回、全くもって自律反発程度の推移にとどまっており、「なんかあったの?」と いう程度の動きにしかなっていないことがお分かり頂けるであろう。今回の騒動を織 り込んだ後は、再度、ゴルディロックス・アゲインの可能性はまだ十分にあるのだ。
『相場の潮流』(井上哲男)より引用。
連日米中協議の進展やトランプ大統領の発言の影響もありますが、情報を精査して相場を注視していきましょう。(編集部)
「なぜ、日本の金融機関、信託銀行、証券会社、そして世界のヘッジファンドが彼と契約を結んだのか?」
誰にも似ていない。誰もマネできない。圧倒的な説得力を持つ「井上ワールド」への招待状はこちら!
よろしいですか?