予想はするな!予想はできないと受け入れて初めてスタート地点に立てる。
いきなりですが、ジャンケンしましょう!
ジャンケーン ポイ!
何出しましたか?
私は「パー」を出しました。勝てましたか?
(©LUCKY LAND COMMUNICATIONS / 集英社)
「公平にジャンケンで決めましょう」
なんて言う事ありますよね?
ジャンケンは公平なのか?
勝つか負けるかわからないギャンブル?
私が「パー」を出したのは適当ではありません。
グー、チョキ、パーの中で勝つ確率が一番高い「パー」を出したんです。
確率はどれも同じではないのか?
実は確率は違うんです。人間がやっているから偏りや傾向が出てしまいます。
桜美林大学の芳沢光雄教授による「ジャンケンに関する研究結果」があります。
725人を集めて11567回ジャンケンしてもらった結果が下記の通り。
グー 35.0%
チョキ 31.7%
パー 33.3%
グーを出す確率が一番高かったんですね。
ということは「パー」を出すのが勝つ確率が一番高いと言えます。
「日本じゃんけん協会」のHPでも、特に初心者の傾向として、最初に「グー」を出すことが多いと書かれています。
「パー」は優位性があるということです。
ジャンケンを回数やるなら、毎回考える(予想する)よりも、「パー」を出し続けることで、トータルで勝てるということが言えるわけです。
毎回相手が何を出すか考えて(予想して)出すのは、勝つか負けるかわからないギャンブルになるかも。
これは、トレードにも言えることです。
毎回予想する、次の一回を当てようとしても、当てられるものではありません。
トレードにおいて、予想では当てられないと受け入れることが、スタート地点になります。
多くの人は予想してトレードします。
つまり、多くの人はスタート地点に立ってもいないということです。
予想しないでトレード出来るわけないという思込みがある人もいます。
こういう会話になったこともあります。
「買いエントリーしたということは上がると予想してるんですよね?」
「いいえ、上がるとは予想していませんよ」
「いやいやいやいや、上がると予想していないのに買えるわけないじゃあないかwまさか下がると思っていて買ったんですか?逆に?あえて逆に?」
「いいえ、下がるとも思っていません。これから上がるか下がるか誰にもわからないしわかる必要もないことですから、予想する必要もないんです。」
「全然意味がわからない・・・・」
ジャンケンの話で言えば、パーは優位性があるから、パーを出し続けることで勝ち越せる。
そう考えて「パーを出す」ことは、相手が「グーを出すと予想している」ことでしょうか?
違いますよね。
回数を重ねてトータルで勝ち越せるという戦略でパーを出していますから、いま目の前の相手がグーを出すかどうかは知る必要もないし予想する必要もないことですよね。
相手が何を出してこようが、パーを出し続けるんですから、相手が何を出してきても関係ありません。
トータルで勝つという戦略において
「パーを出す」ことは、相手が「グーを出すと予想している」ことではない。
「買いエントリー」することは「上がると予想している」ことではない。
別に上がる上がらないなんて予想しなくていいんだからさ。
早くそこに気が付こう
マーケットはいつだってどのようにでも動くんだから、連続性の中で
利を積み重ねていくマネージメントの方がそれらも包含して
自然と勝てていけると思うな。
by BNF
予測を口にしなくなってくれば、ひとりよがりの考えが是正されてきた兆候である
by 林輝太郎
本物のプロというのは、上がるか下がるかわからないことがわかる人で、予想はしなくていいと考えています。
値動きは誰にも予想できないものです。
いまのコンピュータでも当てることは不可能なんです。
当てられると考えて予想する人を、「当て屋」「予想屋」と言われます。
多くの人がこれに当てはまるでしょう。
~あらなみの相場技術研究所~より引用
当て屋
相場は、予測して取るものだ、と考えている一派である。
別名予想屋とも言う。
初心者の全ては一旦この会派に所属することになる。
昔は、証券マンという売り子のアドバイスを聞いて売買する、という当て屋がメジャーだったが、ネット時代にはほとんど淘汰された模様で、今メジャーなのは、この中でも手法屋と呼ぶ人たちの存在であろう。
彼らは、情報、テクニカル、ファンダメンタル、など、全ての相場情報を、相場を予測するために存在する、と考えている。全ての道は予測に通ず、である。
つまり、
相場で儲けること = 相場の予測が当たったからだ
という強い哲学を持っている。
次にどうなるのかを読むこと
相場を正しく予測さえできれば、相場に勝てる
と固く信じ、その目的のために、材料、分析が存在する、と考えている。
彼らは、相場を当てることを目標にしているが、「相場が実際に当てられるかどうか」という疑問を持ったことはない人たちも多い。
相場を当てることを目指すのは、当然のことである、という信条に疑問をもたない。
これは、予測が偶然に当たったのか、それとも必然的に当たったのか、の区別が非常につきづらいことからきている。
単発でのトレードは、ほぼ偶然に過ぎないのではないか、との疑問はこの会派にはない。
以上
単発のトレードで当たったとしても偶然に過ぎないんです。
どんなに分析しようが予想しようが、それで当たっても偶然なんです。たまたまなんです。
いつの時代でも有名な「予想屋」さんが出てきます。
「私は予想ができます。当てられます。」
実際、うまくはまって当てまくる人は出てくることがあります。
今年もそういう人がいました。
「この人の予想は当たる!すごい!」
そして商材も売り出しました。結構売れてましたね。
それが最近は、「あいつは外しまくってもうダメだ」なんて言われていました。
これが、予想屋さんのパターンです。
昔からこの歴史は繰り返しています。FXが個人で取り引き出来る前から、株式相場の世界でも同じことが繰り返されています。
一時的に、”まぐれ”で当たりまくる予想屋さんは出てくるんです。でも、結局当たらなくなって消えていくんです。
愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ
歴史は繰り返していますから、歴史を学べば、回避できることはたくさんあります。
予想屋さんは勝ち続けることはできません。歴史が証明しています。
予想はできないと受け入れて初めてスタート地点に立てる。
いくら一生懸命分析や予想しても、結果は出ません。
努力は報われるといいますが、正しい努力じゃないと報われません。
予想というのはむしろ意図的に避けるべきものです。
タートルズ カーティス・フェイス
先のことを予測する癖を持つことは、なんとしても避けたいものだ。
市場の先行きを読むことを、わたしは意図的に避けていた。
なぜ、予想は避けた方がいいのか?
ジャンケンの話に戻ると、パーを出し続ければ勝ち越せるということで、パーを出し続けようと決める。
そこで、相手がチョキを出すと予想してしまったらどうでしょう?
負ける(と思っている)パーは出しにくいですよね?
ルールを破って、目先の勝ちを取ろうとするかもしれない。
それは予想の勝負になってしまう。優位性のある勝負ではない。
相手がチョキを出すかもしれないがパーなんだ!パーを出さなくっちゃあならないんだ!
(©LUCKY LAND COMMUNICATIONS / 集英社)
岸部露伴がジャンケン勝負の前に「パー」を出しながら放った名言。
他人を負かすってのはそんなにむずかしい事じゃあないんだ………
もっとも『むずかしい事』は!
いいかい!
もっとも『むずかしい事』は!
『自分を乗り越える事』さ!
ぼくは自分の『運』を
これから 乗り越える!!
パーで押し切って勝った岸部露伴。
これはもう自分との勝負ですよね。
トレードもルール通りやる、自分よりルールを上に置く。
自分との勝負と言えるでしょう。
敵はマーケットじゃあない、マーケット参加者でもない、自分自身です。
本物のプロは、上がるか下がるかわからないことがわかる人、予想はしなくていいと考える人
値動きは誰にも予想できないもの
予想が当たったとしても偶然に過ぎない
結果は常にランダムである
予想はできないと受け入れてはじめてスタート地点に立てる
予想は意図的に避けよ
予想屋になるな、予想屋に乗るな
予想ではなく、自分の戦略ルールに従ってトレードせよ
最終的には自分自身との勝負
過去記事リンク集↓
https://www.gogojungle.co.jp/finance/navi/699/11076
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