板情報の見方・読み方・使い方〜板読みを覚えてワンランク上の投資家を目指す!|第1回 板情報とは?[大西洋平]
大西洋平(おおにし・ようへい)さんプロフィール
金融ジャーナリスト。出版社勤務を経て95年に独立し、マネー誌やビジネス誌、週刊誌などに金融経済分野を中心とした記事を寄稿。市場の最前線で活躍中のアナリストやストラテジスト、さらに上場企業トップの取材も多数手掛ける。FXをはじめ、金融取引全般に精通。
※この記事は、FX攻略.com2019年1月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
板情報を見極めれば有利なトレードが可能
リアルタイム表示のチャートを見ていれば、買いや売りのタイミングを判断できますが、あくまでそこに表示されているのは、既に取引が成立した価格推移にすぎません。現実にはさらに最先端の地点において、まだ取引が成立に至っていない注文が出ており、水面下で買い手と売り手の攻防が繰り広げられています。
板情報とは、目の前で買い手と売り手がどのような注文を出しているのかをつぶさに観察できるものです。どの価格帯でどれだけの数の売買注文があるのかが出ているので、今ならいくらで取引が成立しやすいのかが一目瞭然となります。
こうしたことから、株式投資では板情報を確認した上で売買するのが常識となっていますし、まだトリッキーな動きが見られるのが難点とはいえ、仮想通貨の取引でも板情報が用いられています。その点、為替は市場外取引の割合が高く、全体像を捉えた板情報を配信するのは困難ですが、FXの事業者によっては個別の注文状況を開示しているケースもあります。
いずれにしても、最前線の攻防を正確に把握できれば、より有利なトレードを仕掛けることが可能です。そこで、今回から連載で板情報の見方や使い方についてイチから解説していきたいと思います。先述した仮想通貨やFXの板情報についても後日クローズアップしますが、まずは株式投資のケースを中心に話を進めていきます。
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