週末・月末・四半期末の重なった本日は、米中首脳会談結果を踏まえた投資戦略の再考を![江守哲氏メルマガより]
GogoJungleが提供している江守哲さんの投資メルマガ「江守哲のリアルトレーディング・ストラテジー」より、今朝配信されたものからほんの一部をご紹介。
〔CURRENCY MARKET〕
ドル円は小動き。米中首脳会談開催を今週末に控えて様子見姿勢が広がり、107円台後半で小動きとなった。米中両首脳は、大阪市で開かれるG20サミットに合わせた29日の直接会談で、通商問題を協議する見通し。会談をめぐる報道が錯綜する中、円が水準を切り下げる場面もあったが、米国時間に入ってからは積極的な取引は手控えられた。1-3月期の実質GDP確定値は改定値と変わらずの前期比3.1%増と高水準を維持したものの、市場への影響は限定的だった。ユーロドルも1.13ドル台後半で推移。G20は28日から2日間の日 程で開催され、トランプ大統領と中国の習近平国家主席との会談は29日午前11時半から行われる。米国家経済会議(NEC)のクドロー委員長は、中国との通商協議に当たり前提条件は設定されておらず、米中首脳会談前に特定の合意は用意されていないとしている。金融市場では7月の米利下げを織り込む動きとなっている。CMEグループのFEDウオッチによると、金利先物が織り込む年内の利下げ回数は最低3回となっている。7月は0.25%ポイントの利下げ確率が100%で、9月までに0.50%ポイントの利下げが実施される確率も 7割を超えている。
【通貨トレード戦略】
ドル円はショートを維持します。そろそろ戻しそうですが、G20や米中首脳会談を控えています。108円を明確に超えるまでは、トレンドは維持されていると判断できます。週越えのポジションを避けたい場合には、いったん整理してもよいでしょう。今日は週末・月末・四半期末ですので、無理に保有せず、米中首脳会談の結果を見たうえで、投資戦略を再考してもよいでしょう。週明けは7月です。年後半に入るわけですが、週明けからイベントが目白押しです。日銀短観、ISM製造業景況感指数、週末には米雇用統計も控えています。それらの 結果も市場は気にするでしょう。ドル円は売られすぎ感からの戻りを試していますので、いったんは上げてもおかしくないでしょう。また、円ショートと買い戻しもかなり進みました。その意味でも、ドル円のロングを積み増す動きが再開する可能性はあるでしょう。あとは日本株の動きを見ながら対処することになります。
日本の政局では、衆院解散が見送られ、7月株高のシナリオの要因がなくなりました。参院選後には、日米通商交渉はさらに本格化するでしょう。すでに協議は始まっていますが、状況は日本にとって厳しいといえます。この協議では日本側にメリットは何もありません。米国にお土産を出すだけです。こうなると、円安にはならないでしょう。また、今年の日経平均の値動きパターンから算出される8月の株安確率は100%です。これも円高のリスクといえます。したがって、ドル円が戻した場合には、売り場探しになるといえそうです。109円に近 づくようなことがあれば、ショートを検討することになりそうです。
今後も国際情勢と国内政治の動きから目が離せません。7月が楽観的なシナリオ通りになった場合でも、賞味期限は7月いっぱいでしょう。10月以降の消費増税もあります。年末に向けて厳しい市場環境になるのは不可避の情勢です。株安・円高リスクは8月以降に顕在化し始めるでしょう。今年は8月が鬼門になるとみています。
ユーロ円はロングを維持します。
ユーロドルはロングを維持します。ユーロポンドはロングを維持します。
ポンド円はショートを維持します。
ポンドドルはロングを維持します。豪ドル円はロングを維持します。
豪ドル/米ドルはロングを維持します。南アランド/円はロングを維持します。
米ドル/南アランドはショートを維持します。トルコリラ/円はロングを維持します。
米ドル/トルコリラはショートを維持します。NZドル/米ドルはロングを維持します。
米ドル/カナダドルはショートを維持します。
米ドル/メキシコペソはロングを維持します。新興国通貨は変動が激しいので、ポジション量は主要通貨の4分の1以下にしましょう。また、無理にポジションを取る必要もないと思います。
『江守哲のリアルトレーディング・ストラテジー』(江守哲)より引用。
今週末のG20から来週の米雇用統計までの1週間にファンダメンタルズ要因が多くあります。今年後半を見据えた長期的投資戦略をここで改めて考えてみましょう(編集部)
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