今月の日本株は上げやすい傾向にあり、月末にかけていったん円安の可能性も。一方で8月以降の傾向は下落しやすく、円高リスクが高まる可能性あり
GogoJungleが提供している江守哲さんの投資メルマガ「江守哲のリアルトレーディング・ストラテジー」より、今朝配信されたものからほんの一部をご紹介。今回は、ドル円のトレード戦略をご覧ください。
〔CURRENCY MARKET〕
ドル円は小動き。米欧の利下げ観測を背景とした円買い・ドル売りが一巡し、107円台後半での推移となった。トランプ大統領が、空席となっているFRB理事に利下げを主張するエコノミストを指名する意向を表明したほか、ECBの次期総裁にハト派とみられる国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事が決まったことを受けて、一時107円台半ばに下落した。
一方、米雇用統計の先行的な指標として注目された民間雇用サービス会社オートマティック・データ・プロセッシング(ADP)の全米雇用報告では、6月の民間就業者数の伸びが前月比10万20000人増と、市場予想の14万人増を下回った。また、6月のISM非製造業景況指数も17年7月に並ぶ低水準となり、それぞれドル売り材料視された。ただし、翌4日に米独立記念日の休場を挟み、5日には米雇用統計の発表が控えていることから、その後はポジション調整が中心となった。ユーロドルは1.12ドル台後半での推移。ポンドは対ドルで続落した。
【通貨トレード戦略】
ドル円はロングを維持します。今日は米独立記念日ですので、動きづらいでしょう。108円を超えないと上値を狙いづらい地合いにあります。もう少し様子を見ます。株価動向にも注意が必要でしょう。5日の米雇用統計の結果次第では、7月末のFOMCでの決定に大きな影響が出るでしょう。市場は利下げを織り込んでいますが、本当に利下げをするのか、来週のパウエルFRB議長の議会証言で確認したいところです。
一方、今月の日本株は上げやすい傾向がありますので、月末にかけていったん円安になる可能性がありそうです。ただし、8月以降は下落しやすい傾向がありますので、円高リスクが高まりそうです。月内に上昇した場合でも、あくまで短期的な動きと割り切ったほうが良いと考えています。いったん上昇すれば、今度はショートのタイミングを計ることになると考えています。
日銀短観やISM製造業景況感指数、製造業PMIなどセンチメント指標は弱い状況です。この日もISM非製造業景況感指数がやはり弱い内容でした。これで、米景気をけん引してきた雇用が悪化すれば、景気への見方も徐々に変わってくる可能性があります。その場合、市場は利下げを催促するのでしょうが、それは予防的な利下げとはならない可能性もあります。米国景気はすでに11年目の拡張期にあるとされていますが、そろそろ崩れてもおかしくはありません。いずれ景気拡大は終わります。金利低下が景気や株価を支えていると考えられますが、行き過ぎた債券投資もいずれ解消され、金利が上昇し、株価が崩れて円高に向かうリスクがあります。楽観もひとまず7月までと割り切ってみていったほうが良いと考えています。特に参院選が終わる21日以降の日本株の動きには要注意と考えます。
ユーロ円はショートを維持します。
ユーロドルはショートを維持します。
ユーロポンドはロングを維持します。ポンド円はショートを維持します。
ポンドドルはショートを維持します。豪ドル円はロングを維持します。
豪ドル/米ドルはロングを維持します。南アランド/円はロングを維持します。
米ドル/南アランドはショートを維持します。トルコリラ/円はロングを維持します。
米ドル/トルコリラはショートを維持します。NZドル/米ドルはロングを維持します。
米ドル/カナダドルはショートを維持します。
米ドル/メキシコペソはロングを解消し、新規でショートとします。新興国通貨は変動が激しいので、ポジション量は主要通貨の4分の1以下にしましょう。また、無理にポジションを取る必要もないと思います。
『江守哲のリアルトレーディング・ストラテジー』(江守哲)より引用。
世界中で利下げ傾向が強まっています。まずは明日に控えている米雇用統計の結果を注視しながら、米国が本当に利下げに踏み切るのか分析することが重要になりそうです。(編集部)
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