肝要なのはリスクを取る(安いところを買う)勇気![杉村富生氏メルマガより]
GogoJungleが提供している杉村富生さんの投資メルマガ「杉村富生投資サロン」より、今日配信されたものからほんの一部をご紹介。
マーケットの特性を理解し、行動すること。これは株式投資の基本(セオリー)です。日本の株式市場はボラティリティ(株価変動率)が極めて高いマーケットです。
いや、最近はNY市場だってそうでしょう。8月5日のNYダウは767ドル安、14日は800ドル安でした。8月16日、19日は急伸です。トランプ大統領の言動(ツイッター)に振り回されています。ただ、主因はシステム売買にあった、と考えています。
特に、14日の急落は米10年物国債利回りと2年物国債利回りの逆転(逆イールド)の発生を受け、「景気後退のシグナル」と判断されたようです。
しかし、実際はアセットアロケーションの投資ウェイトを算出するモデル(長短金利差は“順”が前提)が崩れたために、ポジションを一気に解消したのが真相とされています。一気に売りが出たのです。
昨今の投資家は短期・順張りがメーンです。テクニカル的なフシ目を下抜けると、一斉に売ってきます。なにしろ、AI(人工知能)を駆使したアルゴリズム取引、ハイ・フリークエンシー・トレーディングなどが機械的な売りを出します。そこにVIX(恐怖)指数などリスク指標が上昇すると、リスク・パリティ(リスク資産を圧縮)が発動されます。なぜ、急落したのか?「下がったからです」。無責任なようですが、これが真実ではありませんか。
従って、株式投資に際しては目先の値動きに一喜一憂してはいけません。専門家と称する人達の声に耳を傾けていると、高いところ(時)を買い、安いところ(時)を売ってしまいます。彼らは高い局面では超強気に、安い局面では総悲観になりがちです。要するに、肝要なのはトレンド(流れ)を読むことです。この相場はそんなに弱くありません。だって、そうでしょう。日経平均株価のPERは11倍台、PBRは1倍ちょっとの水準です。
いかに、「先行きが不透明」とはいえ、売られすぎではないでしょうか。再三指摘しているように、トランプ大統領の行動パターンはNYダウ、支持率に大きな影響を受けています。9月1日が発動期限の対中国第4弾(3000億ドルの輸入製品に10%の関税)の制裁は「全面先送り」(一部製品はすでに、実施見送り)の可能性が濃厚と判断されます。
いずれにせよ、一方通行のマーケットです。それに、シーソーゲームです。下がったら上がりますし、上がったら下がります。短期・順張りはともかく、長期・逆張りではいかに、「人の裏を行くか」が問われます。そう、肝要なのはリスクを取る勇気です。
『杉村富生投資サロン』(杉村富生)より引用。
市場の売られすぎが指摘されています。長期・逆張りをするうえで他者の裏を行けるかはリスクを取れる勇気が大事とのこと。現在の総悲観的相場でこの勇気が、利益を得るためにヒントになりそうです。(編集部)
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