市場が注目!FRB議長の講演で相場変動あるか?[江守哲氏メルマガより]
GogoJungleが提供している江守哲さんの投資メルマガ「江守哲のリアルトレーディング・ストラテジー」より、今朝配信されたものからほんの一部をご紹介。
〔CURRENCY MARKET〕
ドル円は下落。米製造業の景気指標の悪化を受けて、106円台半ばに下げた。8月の米製造業購買担当者景況指数(PMI)速報値は49.9と、09年9月以来の好不況の分かれ目となる50割れとなった。米景気後退への懸念から円買い・ドル売りが優勢となり、円は一時106.32円まで上昇した。ただし、その後にフィラデルフィア連銀のハーカー総裁が「われわれは概ね中立金利の水準にいる。もう少しそこにとどまり、事態がどう推移するのか見極めるべきだ」と、追加利下げに否定的な考えを示したことで、ドルに買い戻しが入った。そ の後はワイオミング州ジャクソンホールでの経済政策シンポジウムで、23日午前に予定されるパウエルFRB議長の講演を控えて様子見姿勢が強まり、小動きでの推移となった。ユーロドルは1.10ドル台後半での推移。8月のユーロ圏総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は小幅に上昇。サービス業が好調だったほか、製造業の縮小ペースも鈍化したが、貿易摩擦を背景に先行きの見通しを示す指標は過去6年あまりで最低の水準に落ち込んだ。【通貨トレード戦略】
ドル円は見送りとします。方向感のないレンジ相場が続いています。しかし、徐々に上値が重くなってきている印象があります。今すぐに動く必要はありませんが、106.65円を超えられないと、耐えきれなくなり、売りが出てきそうな雰囲気です。より大局的には105円と107円レンジですが、106.65円を超えられないと、下値を試すことになりそうです。それでも、105円を割り込まない限り、所詮はレンジ相場です。慌てて手を出す場面ではないでしょう。もっとも、今度105円を割り込めば、相応の動きになるでしょう。それに 備えておくのが今やるべきことであると考えます。これは他の通貨ペアでも同じです。まだまだ方向感が出ていません。もっとも、ポンドが動き出しているようにも見えます。まだまだショートカバーの範囲内でしょうが、今後のジョンソン英首相の言動次第では、想定以上のポンドの動きにつながる可能性があるでしょう。これまではとにかく売り込まれており、ショートがたまっているだけに、逆回転し始めるととてつもない動きになる可能性もあります。無論、収益機会につながりますので、ポンドの動きに注目しておきたいところです。
市場はパウエル議長のジャクソンホールでの講演に注目しています。相場変動のきっかけになる可能性があります。もちろん、どのような講演内容になるかを先読みすることは意味がありませんので、あくまでその内容と市場の反応を確認するのが先決です。パウエル議長がどこまで本音を出してくるかはわかりません。しかし、依然として7月の利下げをサイクル半ばの調整と見なしているのか、または利下げサイクル開始を示唆するのか、この点について触れるようであれば、市場は大きく反応するでしょう。前回7月のFOMC直後にトランプ大統領が対中関税を引き上げると発表しています。これを受けて、FRBの見解が変化した可能性がありますので、この点にも注目しておきたいところです。
繰り返すように、8月は円高確率がきわめて高いことを再確認しておきます。7月末が108.74円で引けていますので、すでに十分に円高になっているとも言えます。しかし、この水準を超える可能性はきわめて低いでしょう。トランプ政権になってからは、114円が天井であり、6円単位で値幅が形成されています。つまり、114円から6円引いた水準が108円であり、さらに6円引くと102円になります。ここが重要なサポートです。これも割り込むと、繰り返し今年の下値と指摘している96円が視野に入ってきます。値幅通りに動くか は不明ですが、一つのターゲットとして見ておきたいところです。
年初から、5月、8月、11月が今年の鬼門としてきましたが、まず5月に強烈な株安が来ました。そしていまは8月です。すでに円高・株安の傾向が見え始めていますが、このままいまの基調が続くかを慎重かつ注意しながら見ていきたいと考えます。総仕上げは11月です。このときには、米国株にもリスクが高まる可能性があります。リスク資産の売却の動きに注意しておきたいところです。円高基調が鮮明になった場合には、年末まで最大で96円までの下げの可能性があるとみています。
投資戦略対象の通貨ペアを変更します。新興国通貨は変動が激しいので外します。 主要通貨のペアを主体的に行うようにいたします。 対象はドル、円、ユーロ、ポンド、豪ドル、NZドル、カナダドルとします。
ドル円:なし
ユーロドル:なし
ポンドドル:ショートを解消
豪ドル/米ドル:なし
NZドル/米ドル:ショート
米ドル/カナダドル:ロングユーロ円:なし
ポンド円:なし
豪ドル円:なし
NZドル円:なし
カナダドル円:なしユーロポンド:なし
ユーロ豪ドル:なし
ポンド豪ドル:なし
ユーロNZドル:ショート
ポンドNZドル:新規でロング
ユーロカナダドル:なし
ポンドカナダドル:なし
豪ドルカナダドル:なし
NZドルカナダドル:ショート
『江守哲のリアルトレーディング・ストラテジー』(江守哲)より引用。
本日は23時からパウエルFRB議長の講演が予定されています。要人発言の内容と市場の反応を確認して、週末のトレードに役立ててみましょう。(編集部)
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