マックス岩本の「RSI」を理解する その2[マックス岩本]
マックス岩本さんプロフィール
いわもと・けいすけ。「中卒認定テクニカルアナリスト」という異名の通り、アナリスト業界ではまれに見るノー学歴。学歴社会が色濃く残る昨今でも、そんなことがいっさい関係しないFX市場を相手に日々奮闘中。「誰もが気軽にFXを始められる今だからこそ、しっかり勝ち続けられる技術を身につけてほしい」という気持ちで、連載やセミナー講師を務めています。
※この記事は、FX攻略.com2018年9月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
計算式から理解し本質を捉える
今回は前回に引き続き、オシレーター系指標の代表格、RSI(Relative Strength Index)についてです。前回は、RSI誕生の経緯や概要をお伝えしましたが、今回は実際に使用する際の注意点について解説したいと思います。なぜ、「活用方法」という表現ではなく、「注意点」なのかは最後まで読んでいただければお分かりになるかと思います。逆張りスタイルではない方も、関係ないと思わずにぜひお読みくださいね。
まず、前回もお伝えした通り、RSIは一定期間の値動きの中でも「値幅」に着目して、その立ち位置を示します。計算式は前回お伝えした通りで、一定期間の変動幅(上昇・下落)のうち、上昇幅が何割を占めているかということを算出し、その割合が70%を超えているのか、はたまた30%を割り込んでいるのかという、エッジバンドが一般的な注目の的となります。
市場動向における買われ過ぎ、売られ過ぎといった水準を察知するため、70%を超えて買われ過ぎの水準に達した後にそれを割り込む場面で売りを、30%を下回り売られ過ぎの水準に達した後にそれを突破する場面で買いを選択するといった流れが一般的です。
前回のお話で、市場の値動きには平均回帰性があることは検証済みであり、確かに買われ過ぎや売られ過ぎといった水準が存在していて、そこから平均の水準に戻ってくること、そしてその水準を行き来する割合が高いということに、定説があることは明らかです。ですから、70%や30%という水準に着目して仕掛けるというのももちろん正解の一つではあるのですが、それにだけ注目してしまうと理解不足になってしまいます。
毎回のお決まりになっていますが、テクニカル指標を活用する際には「そうだといわれているからそうする」というような単純な使い方をするのではなく、一度立ち止まって指標の計算式からしっかり理解していただき、偏った見方を卒業して活用の幅を広げる努力をすることが大切です。
よろしいですか?