相場で生き残るためのテクニカル特化型戦略|第5回 トレンド中の損切りポイント[田向宏行]
この連載では専業トレーダーの田向宏行さんに、テクニカル分析に特化したトレードテクニックを数回にわたってレクチャーしてもらいます。今回のテーマは、トレンド相場での損切りポイントです。適切な損切りポイントを見つける方法を学びましょう。
※この記事は、FX攻略.com2018年9月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
田向宏行さんプロフィール
たむかい・ひろゆき。大学卒業後、資格試験に挑戦するが挫折。就職できず仕方なく起業。事業経営の間に投資を開始。事業譲渡後の現在は個人投資家。FX会社のセミナー企画・構成も手がけている。著書に『臆病な人でも勝てるFX入門』(池田書店)、『1日2回のチャートチェックで手堅く勝てる兼業FX』(自由国民社)。
レンジとトレンド
前回はレンジ相場での損切りポイントの探し方と活用方法をご案内しました。テクニカルを学びチャートを読み取ることで、適切な損切り位置が見つけやすくなり、そこからトレード戦略を立てることができます。前号ではトレンドが始まる前の膠着相場に注目しましたが、レンジがブレイクすればトレンドが始まります。今回はトレンド相場での適切な損切り位置を考えます。
FXを始めると、相場にはレンジとトレンドがある、ということを知ります。そして、「レンジ内では逆張りし、トレンドでは順張りする」とか、「トレンド相場は利益が拡大して誰でも儲けやすい」というようなことをよく見聞きすると思います。私自身もそう思いますし、そのように書いてもいます。ただ、注意しなくてはならないのは、レンジとトレンドが別物だとは思わない方が良い、ということです。長い時間軸での幅の広いレンジの中には、より小さな時間軸のトレンドがあります。またトレンド相場の中にもレンジはあります。レンジとトレンドは密接なものです。
チャート①は先月号の続きですが、この下落トレンドの中にも、高値安値に注目して色分けしたレンジがあることが分かると思います。トレンドはある日突然トレンドになるのではなく、レンジ相場が一定方向にブレイクを続けることで、結果的にトレンドになるのです。
連載の2回目で書いたように、相場にはまず値動きがあって、それをさまざまに計算した結果を示すのがテクニカル指標です。よって、相場が一定方向へ動き出し、レンジブレイクを繰り返してトレンドになれば、テクニカル指標も当然トレンドを示すことになります。
よろしいですか?