現役為替ディーラーが、話題のアノ人と語り尽くす Trader’s対談｜ゲスト サトウカズオ 後編［トレイダーズ証券みんなのFX 井口喜雄］

サトウカズオさんプロフィール

リーマンショックによる急激な円高により一度はFXの世界から足を洗った 兼業投資家。現在はシステムトレードと高スワップポイントによる長期投資運用をしつつ、自身のブログで比較検証をしている。

Twitter：https://twitter.com/tryjpyfx

井口喜雄さんプロフィール

いぐち・よしお。トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、主に貴金属や石油製品のコモディティ市場を中心としたカバーディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、「米ドル／円」や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズから見た為替分析に精通している他、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。最近では、みんなのFXの無料オンラインセミナーにも登場し分かりやすい講義内容が好評を得ている。さらにTwitterでは、プロディーラーが相場についてリアルな意見を発信しているので要チェック。

Twitter：https://twitter.com/yoshi_igu

※この記事は、FX攻略.com2019年11月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。

⇒ 前編の記事はこちら

トルコリラショックでより安全な運用方法に

井口　FXの失敗談で、トルコリラ円での大きな損切りがあったという話ですが、詳しく教えてください。

サトウカズオ　トルコリラ円だけで1600万円の損切りをしました。

井口　昨年8月のトルコリラショックのときですね。あのときの心境はいかがでしたか？

サトウカズオ　そのときはブログを書いていて、たまたまチャートを見たら「えらい下落しているな」と。ある程度下がっているのは分かっていましたが、あんなに急激に下がるとは思っていませんでした。SNSなども阿鼻叫喚の嵐で、情報収集をするとさらに下がる状況だったので泣く泣く損切りしました。金曜日だったのですが、桁が桁だったので、週末はぼうぜん自失という感じですね。ただ、この1600万円の損切り以前にリーマンショックで300万円のロスカットを経験していたので、まだ耐性がありました。その経験があったので、トルコリラショックのときは「次は取り返してやる」「FXやブログを頑張ろう」と前向きな気持ちになりました。

井口　それをきっかけに投資方法は変わりましたか？

サトウカズオ　やっぱり、より安全な運用方法になりました。ドル円は当初100円近くまで想定していましたが、今は95円まで余裕を持とうと考えて資金を足しています。もう負けられないので（笑）

井口　長期投資をしていく中で投資方法が変わったり、いろいろな損切りをして経験値が積み重なっていると思います。その中で見えてきた資金管理方法について教えてください。