私にとって勝ちやすい相場・勝ちにくい相場[水上紀行]
FXを長く続けている方ならご存じの通り、為替相場には勝ちやすい場面とそうでない場面があります。投資歴30年以上のキャリアを誇る水上紀行さんから見た、勝ちやすい相場と勝ちにくい相場はどのような状況なのか。チャートを用いて解説していただきます。
※この記事は、FX攻略.com2018年8月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
水上紀行さんプロフィール
みずかみ・のりゆき。バーニャ マーケット フォーカスト代表。1978年、上智大学経済学部卒業後、三和銀行(現、三菱東京UFJ銀行)入行。5年間の支店業務を経て、ロンドン、東京、ニューヨークで為替ディーラーとして活躍。東京外国為替市場で「三和の水上」の名で知られる。ドレスナー銀行にて、外国為替部長。1996年より RBS銀行にて、外国為替部長を経て、外為営業部長。2007年より バーニャ マーケット フォーカスト代表。長年の経験と知識に基づく精度の高い相場予測には定評がある。
勝ちやすい相場は上昇トレンド!
相場には、上昇(アップ)あるいは下降(ダウン)トレンド相場、そして方向感なく横ばいのレンジ相場があることは、皆さんもご存じのことと思います(チャート①参照)。私にとっての勝ちやすい相場は、何といってもトレンド相場です。しかも、上昇トレンドが好きです。たぶん、これは多くのマーケット参加者に、共通していえることかもしれません。もちろん下降トレンドでも儲かりますが、スカイダイビングのように飛び込んで売ることは、少し勇気がいるように思います。これはそれぞれの方の好みですから、どっちが良いとは一概にはいえません。
上昇トレンドでのトレード法は、バイアンドホールド(買って持ち続けること)です。上昇トレンドにうまく乗ると、相場が上昇方向にまっしぐらに進みますから、どんどん利が乗り、面白いほど儲かります。ですから、運と度胸があれば誰でも儲かる、ある意味イージーな(簡単な)相場です。私は過去、上昇トレンドに乗って25円ほどの利幅を3か月間で獲得したことがありました。
この上昇相場の注意点は、あまりにも一方向にどんどん進むため、いつの間にか永遠に続くのではないかという誤解を持つことです。
よろしいですか?