コッコッコッコッコケッコー♪[森晃]
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森晃さんプロフィール
エコノミスト。シンクタンク(アメリカ合衆国)に所属。専門分野は、為替政策、金融政策、マクロ経済政策、金融規制。市場関係者、金融当局者、政策当局者と交流し、多方面から為替の動向について分析を行っている。
※この記事は、FX攻略.com2019年12月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
読者の皆さまは、「コッコッコッコッコケッコー♪私はハウスのっ♪たまご麺~♪…」というコマーシャルソングをご存じだろうか。おそらく、若い世代の方は知らないであろう。
日本では、「鶏卵の価格」は価格の変動が小さいため物価の優等生といわれている。その物価の優等生である鶏卵の価格でも、経済メカニズム(需要と供給)によって価格変動が起こる。アダム・スミスの「見えざる手」である。
2019年になって、鶏卵の価格は歴史的な安値水準まで下落している。なぜ、この安値水準まで鶏卵の価格は下落したのであろうか。これは2015年に鶏卵価格が平均220円以上の高値で推移したことが関係しており、供給過剰(生産者が競って設備投資と飼育する鶏の数を増やしたこと)によるものだとあるエコノミストが分析していた。
本号で、これ以上の鶏卵価格の分析は行わない。しかし、中央銀行の次の金融政策を考えるために「物価」について議論してみたい。
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