上昇イズム~大発会に向けて~
謹賀新年、本年もよろしくお願い申し上げます。
今回の年末年始は、長く休まれている方も多くいるとお見受けします。
もちろんそうでない方もいるとは思いますが、相場は6日間の休みを経て明後日月曜日に大発会を迎えます。
2020年がどのような一年になるのか?
週明け早々にいろいろなアナリストや著名人が「こんな年になるだろう」と発信することと思いますが、私は、未来を決めつけないことをベースにしたスタイルをこれからも続けていきたいと思います。
そして多くの方が今年はこうだということは参考にはすべきですが、あてにはならないので、信じないことをお勧めします。
では、相場のほうは今週月曜日だけの営業でした。
この大納会となる月曜日が窓空け陰線となり、弱含みで下の抵抗帯としていた窓に侵入する展開となりました。この動きは、強いか?弱いか?で考えると弱い部類となります。
そして日本市場は休場になり、米国の様子を見ていると週前半極端に下げる場面があるも反発して年越しをし、ダウに関しては最高値更新をするも、中東への米国による空爆で、中東情勢の悪化というニュースが流れダウは大きく押すも下げ幅縮小しました。 ダウに関しては、大きく影響が起きているようなチャートとは見受けられませんが、CMEは大きく下げ、下げ幅を縮小したとはいえ、それでも週明けは大きく押してくることが想定されます。
結果論としては、今週、一日の営業だった月曜の窓空け陰線は、この下げを予知していたかというような形を作ったこととなります。 この中東問題に関して、まだ情報も多くは出てきておらず、米国は増兵するなどのニュースも流れています。中東側からの報復が起きるのか?などで長期化するのか?短期決着なのか?によって相場への影響が変わってくると考えますが、もし長期化すれば2019年後半にやっと世界貿易が少しずつ上向きになってきたこのタイミングで、地政学的リスクによる船の往来の減少や極端な原油の上昇によることが起きたときの経済的ダメージは大きくなると考えられます。
この辺りは先行きに注目が必要であると考えます。
もう一つ目を向けるべきが、米国のIMSです。この指標の悪化はアメリカ経済の実質悪化を示しているので、これをきっかけに崩れる可能性もありますので、中東問題以外にも目を向けるべきこととなってきます。 チャート的には、今週月曜日の動きで窓空けして5日線を跨いで陰線となったことで弱いイメージに加え、週明けの寄り付きはCMEで見ると2万3300円前後となることが予測され気にしていた12月12日から13日の窓も一気に窓で埋める形で逆に陰線となれば「アイランドリバーサル」となります。
さらには、25日線も大きく割り込み切上がりのトレンドライン11月21日と12月4日の安値を結ぶラインも割り込み一気にチャートの形状は押しの雰囲気が強くなることが想定されます。
そのあと、8月26日と10月10日の安値を結んだラインを維持できるか?が注目ポイントで、この位置を割り込むと本格調整になると考えますが、現状の段階ではそのラインを割り込むほどの材料ではないと思われるので、割るのであれば新たなる材料が出るか中東情勢のさらなる悪化が伴うとなりそうです。
この流れで前々から懸念している中国の財務状態の浮彫も怖いとは思っています。
他のテクニカル指標を見ても、週明けの寄り付きでボリンジャーバンドでは、確実に上へのボリンジャーウオークは終わりを示し-1σも割り込むことから、下へのバンドウークの可能性も出てきますが、普通に考えるとボリンジャー的にはBOX入りかなと考えられます。
スローストキャストでは、今週月曜の段階で上がらないでデットクロスを示していることから、下落入りを示唆しており、週明けの寄り付き位置を考えても一気にトレンドを下に示す動きが想定されます。
移動平均線も、月曜の段階で大きな陽線となれなければ5日線と25日線のデットクロスもあり得る状況です。年始早々の下落開始(平成2年パターン)というシナリオも可能性としてはゼロではない雰囲気となりそうです。 逆に月曜日に大きな陽線で当日明けた窓を即埋めするような動きで、中東問題が一気に解決で、この週後半の問題がなかったこととなれば、格好の買い場だったとならないとも言えないので、やはり決めつけはご法度ではないかと考えます。
私としては、気持ち、売りが多めでの年越しですので、指数に関しては、週明け寄り付きで買いを入れます。陰線であれば、即ロスカットで小さい陽線の時がいつもの事ですが迷いますね。
売りポジションの利確に関しては少し様子見です。
為替の事を考えると、簡単に大きな陽線は無いとは思うものの、何が起きるかわからないので、きめ細かく想定は必要と考えます。 そして週明けは大発会であることから、ご祝儀相場的なものがあるのか?ですが、大納会の雰囲気から見て、それも期待できないので、窓空け陰線の時に対しての建玉の操作は、十分にシュミレーションして備えましょう。
私として新年早々、おもしろい相場になりそうという予感です。
2020年も、まずは生き残る。
そしてチャンスにしっかり動く。
毎年の事ですが、負の連鎖をどれだけ早く断ち切り気持ちを切り替えるか? 最後に、「欲の制御」です。「もっと上がるはず」「もう少し利益が出たら」「この損がプラスになったら切る」などさまざまな欲のささやきが皆様の行動を遅らせます。
このささやき(自分の中にあるもの)に負けない自分になれるよう、お互いに努力してまいりましょう。
2020年が皆さんにとって飛躍の年になることを切に願っております。
では、新たな気持ちで大発会を迎えましょう。
よろしいですか?