[和訳]ビットコインは「嵐からの避難所」
原文は1ヵ月前のものになります。タイトルの「Port in the Storm」を「嵐からの避難所」と訳していますが、それには「急場しのぎ」という意味もあるようです。航海中に嵐にあってしまったら、とりあえずどこでもいいから近くの港に停泊し、危険回避のために「急場をしのぐ」ということです。
これは言い換えると、「その港にとどまることにあまり気が進まなくても嵐にもまれて転覆するよりはマシ!」と文脈的にはちょっとネガティブ気味な意味になってしまうこともあるんだとか。
この記事の筆者がどう思って「Port in the Storm」という言葉を用い書いたのか、そのあたりも探りつつ和訳を読んでみたいと思います。
ビットコインは「嵐からの避難所」
金融政策は、特定の政策というよりは、より一般的な方針です。金融政策は、その決定が理論に基づいて行われるという、不確かな環境で実施されます。その意味では、金融政策は実験といえます。おそらく、多くの人々は、過去に効果的だった理論や政策が今日においても効果的かという問題については関心がないのかもしれません。しかし、2008年の世界的な金融危機以降、政府などの機関により、世界経済を安定させようとする試みが大規模に行われているにも関わらず、先進国の経済圏で過去に使用されてきた政策は、期待されているような効果を発揮できていません。
少なくとも経済の回復は鈍く、量的金融緩和政策(QE)などの新機軸の金融政策を行う必要性が叫ばれてきました。おそらく人々が再び楽観主義に陥り、減少した支出が再び増加した時、それによってインフレが起こるでしょう。QEがデフレを防ぐというシナリオを挙げる人もいるかもしれませんが、とりわけ斬新な政策が採用されたという状況を考えた時には、未来を予測するための根拠もまた存在しないのだと容易に反論出来てしまいます。
この記事の目的は、QEの将来的な影響を予測したり議論することではなく、判断が行われる不確かな環境と、そのような判断に内在している不確実性を強調することです。
QEと、消費者の間に楽観主義が戻ってきた場合のインフレの可能性は、その一つの例です。アルゼンチンでのインフレもまた別の実例です。通貨をユーロに設定している南ヨーロッパの国々が感じているデフレも同様です。アメリカもまた、70年代に金本位制から離脱して以降、インフレの影響を実感しています。
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