ミンスキー・モーメント(資産暴落)と中国経済[森晃]
※この記事は、FX攻略.com2018年1月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
次期FRB議長にパウエル氏が決定
国際通貨基金(IMF)の年次総会も終わり、ハロウィン(オレンジカラー)の飾り付けですっかり秋めいてきた米国では、これからサンクス・ギビング、クリスマスと楽しいイベントが続く。筆者はこれらのイベントを楽しむというよりも、イベントに向け個人消費の動向がどのようになるか気になる。今年もネット通販のアマゾンの利益は好調と予想するが、路面店の利益も伸びることを期待したい。個人的な意見であるが、買ったことがない商品を買う場合、商品を手に取らないとどうも買う気になれない。これは世代的なものかと思うが、読者の皆さまはどうであろうか?
さて、イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の任期が2018年2月3日に終了する。次期議長候補者は、パウエルFRB理事とテイラー教授(スタンフォード大学)の2人に絞られ、パウエルFRB理事に決まった。最近のFRB議長(グリーンスパン氏、バーナンキ氏、イエレン氏)は経済学博士号を持ち、国家経済会議委員長を経てFRB議長になっている。一方、パウエル理事は弁護士であり、金融イノベーションなどに知見がある。経済政策の立場はイエレン議長の労働経済中心ではなく経済成長(資本投入とTotal Factor Productivity)を中心に据えている。
歴代議長の発言で思い出すことの一つに、1996年のグリーンスパン元FRB議長の講演がある。グリーンスパン氏は株式市場について、「根拠なき熱狂」という言葉を用いて講演した。この有名な言葉は、同氏が入浴中に思いついたそうである。この講演から実際にITバブルが崩壊するまでに3年の年月がかかったのだが、これは歴代FRB議長の経済の先を見通す目が確かであることを証明している。
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