パラジウム相場はどこまで高騰するのか[佐藤りゅうじ]
佐藤りゅうじさんプロフィール
さとう・りゅうじ。1968年生まれ。1993年米大卒業後、マーケティング会社を経て、金融・投資全般の情報ベンダー、株式会社ゼネックス(後の株式会社オーバルネクスト)入社。マクロ経済分析をはじめ、為替、商品、株式市場のアナリストリポートの執筆、トレードに携わる。2010年より「エイチスクエア株式会社」を起業、アナリストレポート等を執筆、「FOREX NOTE 為替手帳」等の企画・出版を行う傍ら、投資関係のラジオ番組キャスターを務める。個人トレーダー。国際テクニカルアナリスト連盟・認定テクニカルアナリスト。ラジオ日経「ザ・マネー ドイサトの相場予測」(月曜15:00〜)メインキャスター。
公式サイト:佐藤りゅうじブログ
19年連続で供給不足
2017年9月号で、パラジウムとプラチナが同値になるのは時間の問題と述べましたが、その歴史的な日はあっという間にやってきました。9月27日、パラジウムとプラチナは価格が逆転し、その後もパラジウムの上ザヤが続いています。今回は、パラジウム相場の“いま”と“今後”を占っていきましょう。
まず、パラジウムって何?という方もいらっしゃるでしょうから、簡単に説明しますと、金・銀・プラチナと同様に貴金属と呼ばれ、その主な用途はガソリン車の自動車触媒で、総需要の約7割を占めています。その他には、電子材料、歯科用材、宝飾品用材などの用途に使われます。主産地は南アフリカとロシアで、この二国で生産の約8割を占めます。
南アフリカ、ロシア共に政情不安の時期があった上、ロシアは経済制裁の影響もあり、供給量はなかなか増加しません。その一方で1990年代後半から、中国やインドといった国々で急激なモータリゼーションが進んだことで需給はひっ迫し、何と19年連続で実需が生産を上回る状態、つまり供給不足が続いています。
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