【無料全文公開】トラッキングトレード入門|第17回 為替に影響を与えるイベントを意識して取引しよう![斉藤学]
斉藤学さんプロフィール
サラリーマンをしつつ、独自の手法を開発したFXで短期間に爆発的な利益を獲得。その経験を基に、書籍やDVD、記事執筆、セミナー講師など、多方面でFX情報を配信中。著書に『マナブ式 FX トラッキングトレード入門』(実業之日本社)など。
公式ブログ:https://fxblog1.com/
※この記事は、FX攻略.com2017年10月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
ユーロ買いの地合いに変更なし
今年(編集部注:2017年)の3月以降、ユーロの上昇が続いています。これにより、3月13日から稼働させているユーロドルロングのトラッキングトレードは、前回6月3日の5244.6pips(10pips×約566回−損切り424.1pips)からさらに伸び、7月25日までに9357.5pips(10pips×約978回−損切り424.1pips)の利益を得ることができました。(図①・②)
【7月のトラッキングトレードの約定履歴 (ユーロドル12時間足)】利食い 1912.8pips(利食い10pips×約191回) ▲(緑)新規(買)▲(紫)決済(売)
2017年3月13日〜7月25日のユーロドルの実績+9357.5pips(利食い9781.6pips- 損切り424.1pips)
6月のユーロに関しては、6月11日(日)のフランス国民議会選挙第1回投票と18日(日)の第2回投票でマクロン仏大統領の新党が圧勝、安定した政権運営への地盤が固まり、ドル売りユーロ買いが続いています。
ユーロ圏を構成する要の一国であるフランスの政治安定化はユーロの安定にもつながり、ユーロの下がったところでは買い戻しを誘発しました。その後、6月27日(火)に欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が「デフレ圧力はリフレに変わった」と発言、ユーロ買いドル売りが加速する結果となっています。
これから年末にかけて重要イベント目白押し
ところで、ユーロドルの伸び悩み要因として、米ドルの利上げが懸念材料でした。実際に、3月・6月と米利上げが行われたのですが、その後は冴えない米経済指標が続いたことで米利回りは伸び悩み、結局年内はあと1回の利上げを見込むのみとなりました。また利上げが実施されるかどうかの確率はシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)発表の「現在利上げ予想確率」が信頼性も高く、今後の米金利予想にはとても参考になるツールです。なおグラフの下の100−125は政策金利1.00%−1.25%を表しています(図③)。
そのドルの利上げスピードが鈍化したことを受け、代わりにユーロやポンドなどこれまで売られてきた通貨への買いが続いています。この先も米連邦公開市場委員会(FOMC)の発表、ドイツ連邦議会選挙など、ユーロドルの値動きに少なからず影響を及ぼすイベントが年末まで続きますので注意しましょう(図④)。
※2017年の日程
一方、テクニカル面では上昇トレンドに変化はなし。平均足+移動平均線+MACDやボリンジャーバンドでの分析を行ってきましたが、小幅なレンジ相場での推移が続く中、フランス国民議会選挙を終えるとMACDは再びゴールデンクロス、ボリンジャーバンドはスクイーズからバンドウォークへ発展し、平均足の陽線が続く中、上昇トレンドが続きました(図⑤)。
このまま直近安値を下回ることがなければ、トラッキングトレードは継続で問題ありません。なぜなら、トラッキングトレードは指定した値幅で自動的に「安く買って高く売る、高く売って安く買い戻す」を繰り返し、レンジ相場で無類の威力を発揮してくれるからです。さらに、レンジを超えても価格を自動で追尾して取引を繰り返すので、トレンド相場でも十分に威力を発揮してくれます。
今回のユーロドル買い設定の運用結果を見れば、トラッキングトレードの威力がお分かりいただけるでしょう。
この無料ページは定額制サービス「マネーアップ」のコンテンツです。
200以上のFX動画、雑誌FX攻略.comバックナンバー(〜最新号)でFXが学び放題!詳細はこちら
日本で唯一の月刊FX専門雑誌「FX攻略.com」公式サイトはこちら
よろしいですか?