【無料全文公開】トラッキングトレード入門|第16回 トラッキングトレードでユーロ高を追いかけてみよう![斉藤学]
斉藤学さんプロフィール
サラリーマンをしつつ、独自の手法を開発したFXで短期間に爆発的な利益を獲得。その経験を基に、書籍やDVD、記事執筆、セミナー講師など、多方面でFX情報を配信中。著書に『マナブ式 FX トラッキングトレード入門』(実業之日本社)など。
公式ブログ:https://fxblog1.com/
※この記事は、FX攻略.com2017年9月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
仏大統領選挙を機にユーロドルは上昇!
前回の記事執筆時は、2017年4月23日(日)に行われたフランス大統領選挙の第1回投票で、事前に予想されていた通りマクロン氏とルペン氏が決選投票に進んだことを受け、ユーロは上昇トレンドが継続しました。その後さらに、5月7日(日)に行われた決選投票では、中道派で親EUのマクロン候補が勝利、ユーロ買いに拍車がかかり、ユーロドルは約半年ぶりに1.1200台へ上昇しています(図②)。
このように通貨ペアの中でも最も取引高が大きいユーロドルは、一度トレンドが発生するとそのまま継続することが多いため、流れさえつかんでしまえばトラッキングトレードで簡単に利益を増やすことができます。
3月13日から稼働させているユーロドルロングのトラッキングトレードは、5月上旬の時点で3044.4pips(利食い3468.5pips−損切り424.1pips)獲得していましたが、フランス大統領選挙の決選投票を経て6月3日(土)までに5244.6pips(利食い5668.7pips−損切り424.1pips)とさらに多くの利益が得られました(図①)。
5月のトラッキングトレードの約定履歴 (ユーロドル4時間足)
利食い 2401.4pips(利食い10pips×約240回) ▲(緑)新規(買)▲(ピンク)決済(売)
3月13日〜6月3日のユーロドルの実績+5244.6pips(利食い5668.7pips−損切り424.1pips)
テクニカル分析は優先順位を決めて判断
テクニカル分析は、平均足+MACD+移動平均線が基本なのですが、慣れてきたら前回紹介したボリンジャーバンドも加えるとよりトレンド把握がしやすくなります。最初のうちは、テクニカル分析を増やしてしまうと逆に迷ってしまうため、徐々に増やして精度を上げていくのが良いでしょう。また、売買判断に関してですが、私の場合、全てのシグナルが同じ方向を示したらエントリーするというよりは、優先順位を決めて判断しています(図③)。
例えば、MACDの方が移動平均線よりも早くシグナルが出ます。ゼロラインより下でゴールデンクロスが出たら買い。次に移動平均線を見て、ゴールデンクロスなら買い、デッドクロスなら売り。
ボリンジャーバンドはトレンドの継続と相場の勢い、現在のポジションを決済するか否かを判断するのに使います。エクスパンション、バンドウォークが発生しているときはトレンド発生中ですので、ポジションを継続し、形状が変わるときに決済するか判断。スクイーズは様子見です。
平均足は陽線が3本以上続いているときは買い、陰線が3本以上続いているときは売り。これらを組み合わせて、エントリーと決済を決めます。
トレンドをとらえることができれば、トラッキングトレードで裁量トレードよりも大きな利益を得ることができますので、ぜひチャレンジしてみてください。
よろしいですか?