マーケットの主役と脇役
株式
ゴゴジャン様からお声がけいただきまして本日から執筆させていただきます。
※本稿は無料記事になります。
この連載ではチャートを用いた相場分析や、日々変わる情勢をわかりやすく伝えるファンダメンタルズ分析を定期的に投稿していきます。
本題に入る前にまずマーケットの主役と脇役の話からさせていただこうと思います。
投資を始めるにあってFX、つまり為替取引から入る方が多いかと思います。
しかし、本来のマーケットの主役は為替ではなく債券と株式、次点でコモディティにあたり為替はどちらかというと脇役に相当します。
この考え方は割とシンプルでそんなに難しい話ではなく例えば米国の投資が進むようならダウ、S&P、ナスダックが上がります。
当然ドルを使って投資が進むのでドルの上昇も伴います。
多くの方が好きなポンドもそうですが英国の投資が活発になるようならポンドを「持っている」方が投資がしやすくなります。
同様にポンドが上昇していきます。
投資というのは株式以外にも不動産なども含まれるため見た目の数値ではわかりにくい物もあるかもしれませんが本質的にはこのようになります。
この中でドルを例題に出しましたがドル、円、ユーロに関しては世界での流通量が多く安全通貨としての側面があるため持続して買われ続けることは少ないです。
それは多くの方がこの3種を持っているので米国も上昇しているが他も上昇しているならドルを使ってオーストラリアの投資を行ったりしますし、ドルを使ってイギリスへ投資したりするためです。
リスクオフの状態になると新興国や投資対象国から資金の引き上げがされるため3大通貨に資金が戻ってくる(現金化)が起こるのでドル、円、ユーロなどが上昇するという仕組みになります。
またそれとは別にもう一つ投資というより資金をどこにどう置いておけば儲かっていくのかというのが当たり前ですが基本になります。
例えば古くから日本は預金することが当たり前で日本の銀行に預けるという形で資金を保管していました。
バブル時代ならともかく現代ではこれは死蔵しているのと同等になります。
理由は明快でバブルの頃の預金金利は8%前後ありました。
100万円預けておくと1年で108万になる計算です。
株式投資や他の投資をする必要なんてないですよね?
しかし現代では高くても定期預金金利で0.2%程度です。
100万円預けて1年後に100万2千円になります。
これは個人レベルの話ですが現代では銀行に預けておく意味はないということがおわかりかと思います。
でも預けておけば資金が減らずに増えていくから・・・と思いますよね?
それも少し違います。
実際にはドル円やクロス円を見てわかるとおり日本円の価値は毎日変動しています。
つまり持っているだけで変動リスクを取っているのはかわりがありません。
実生活では物の値段が上がったりするわけではないので気づきにくいかと思いますが世界から見て日本円の価値が下がっているのであれば相対的に資産は目減りしていくことになります。
これが個人レベルではなく相場を大きく動かす政府機関や銀行、ヘッジファンドならと考えるとその変動リスクは莫大な物になります。
つまり現金にせよ、株式にせよ、商品にせよ、債券にせよどこに資金を置いておけば減らずに増えていくのかというのが投資の本質になります。
マーケットの流通金額で一番大きいものは各国が発行する債券になります。
特に基軸通貨であるドルの大元の米国債券は非常に流動性も高く米国金利を元に世界が動いていくといってもあながち間違いではないほどです。
次に株式。こちらは大体ですが債券の半分くらいの流通金額になります。
そして商品、為替となっていきます。
ここまででお気づきかと思いますが、冒頭に書いた株式、債券、商品へ投資するために為替が動くという流れが自然な流れになります。
相場全体を把握する上で債券金利や株式チャートを使って環境を認識し、為替に落とし込むといったやり方で分析を進めて行こうかと思います。
本連載では分析をするために必要な知識も伝えられたら幸いです。
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