荒野浩の相場を極める相場を楽しむ|第8回[荒野浩]
荒野浩さんプロフィール
1971年日本勧業角丸証券(現みずほ証券)入社後、調査部でアナリスト業務に従事。米国勤務を挟み一貫して、日本株の情報・市場分析を行う。1996年に運用会社(現アセットマネジメントOne)に転籍、調査部長・運用部長を経て、常務取締役投信運用本部長を歴任。2012年に退職。その後はTV、ラジオ出演などで活動。日本株を中心とした市場分析の経験は半世紀に及ぶ。
メルマガ:https://www.gogojungle.co.jp/finance/salons/8812/
※この記事は、FX攻略.com2020年10月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
※データは2020年7月末日時点までのものになります
今月号では三つのテーマで、話を進めたいと思います。第一に「空売り比率と日中変動率」です。相場は安定して落ち着いた方向に向かい、下値不安が乏しいのか、それとも波乱含みで安定さを欠き、底割れ懸念がつきまとっているのかを見極めたいと思います。
第二に短期・中期の株価の「傾き・方向性」かつ、それぞれの「位置関係」から株価の流れ・転換点を見極めるのに有用な株価指標を突き詰めたいと思います。
最後は高値を追認するのに有効な株価指標、他のテクニカル指標から、売りのチャンスを逸しないようにする手法を考えます。
空売り比率と日中変動率
最初に、空売り比率と日中変動率に焦点を当てたいと思います。データとしては空売り比率が低く、現物市場のボラティリティである日中変動率が低位で、相場は安定の方向に向かうことが望ましいところです。
今年は5月の連休前後から、強力な売り手が不在で、空売り比率は低位で安定。一時、著しく高まった変動率も大きく低下し、相場は落ち着く方向に向かっています。
よろしいですか?