RCIは、-100から+100の間を推移する指標で、天井圏(例えば+80以上)に達すると買われ過ぎ、底値圏(例えば-80以下)に達すると売られ過ぎ、と判断されることがあります。
一方で、RCIは天井圏(底値圏)に張り付くこともあり、その場合には、強い上昇トレンド(下降トレンド)が継続していると判断されることがあります。
また、3本のRCIを組み合わせて使われることも多く、その場合の組み合わせとしては短期RCIとしてRCI9、中期RCIとしてRCI26、長期RCIとしてRCI52が用いられることが多くなっています。このような3本のRCIの組み合わせはRCI3本ラインと呼ばれることがあります。
RCI3本ラインが同時に天井圏(例えば+80以上)に達した状態は「RCI3重天井」、同時に底値圏(例えば-80以下)に達した状態は「RCI3重底」と呼ばれることがあります。
RCI3重天井(RCI3重底)はRCIが3本そろって天井圏(底値圏)にあることから、RCI1本あるいは2本が天井圏(底値圏)にある場合よりも、さらに買われ過ぎ(売られ過ぎ)の状態にある、と判断されることがあります。
一方で、RCI3重天井(RCI3重底)ではRCI3本がそろって天井圏(底値圏)に張り付くこともあり、その場合には、非常に強い上昇トレンド(下降トレンド)が継続していると判断されることがあります。
以上のことから、RCI3重天井(RCI3重底)は重要なチャートポイントの一つであると考えられる場合があるようです。
ここでは、RCI3重天井(RCI3重底)に対応するのに役立つかもしれないチャート設定のひとつを紹介してみようと思います。
本記事で紹介するチャートでは、RCI3本ラインを表示するインジケーターの他に、下記の2つのインジケーターを使用しています。
(1)【RCIBT3】
3本のRCIが天井(底)に達したら知らせてくれるMT4インジケーター
(いわゆるRCI3重天井(3重底)に達したら知らせてくれる)
このインジケーターは
RCIの3重天井(底),2重天井(底),天井(底)を知らせてくれるMT4インジケーター【RCIBT】
https://www.gogojungle.co.jp/tools/indicators/22204
に含まれています。
(2)【RBTRE3】
短期中期長期の3本のRCIが買われ過ぎライン(売られすぎライン)に達した後、短期のRCIが反転して買われ過ぎライン(売られすぎライン)の外側から内側に戻ってきたタイミングを表示する矢印インジケーター
このインジケーターは
RCI天底からの反転をとらえる矢印インジケーター【RCIRE・RBTRE】
https://www.gogojungle.co.jp/tools/indicators/23237
に含まれています。
チャート例-1
上段:RCIBT3のサイン,RBTRE3のサイン
下段:RCI3本ライン(RCI9, RCI26, RCI52)
このケースでは、RCI3重天井(3重底)からすんなりとプライスが下降(上昇)に転じていることもあり、RBTRE3のサインでプライスの反転下降(上昇)を上手くとらえることができていると言えるかもしれません。
※【RCIBT】及び【RCIRE・RBTRE】には、RCIを表示するインジケーターは同梱されておりませんのでご注意下さい。
上図では説明の便宜上RCIを表示しておりますが、実際はRCIBT3やRBTRE3を設置してもRCIは表示されません。
チャート例-2
上段:RCIBT3のサイン,RBTRE3のサイン
下段:RCI3本ライン(RCI9, RCI26, RCI52)
このケースでも、RBTRE3のサインでプライスの反転上昇(下降)を上手くとらえることができていると言えるかもしれません。
チャート例-3
上段:RCIBT3のサイン,RBTRE3のサイン
下段:RCI3本ライン(RCI9, RCI26, RCI52)
このケースは、非常に強い上昇トレンドが発生していると考えられる場面で、1回目,2回目のRBTRE3のサイン発生はプライスの下げにつながっていませんが、3回目のRBTRE3のサイン発生以降にプライスが少し下げていることが分かります。
上段:RCIBT3のサイン,RBTRE3のサイン
下段:RCI3本ライン(RCI9, RCI26, RCI52)
このケースは、非常に強い下降レンドが発生している考えられる場面で、1回目から3回目のRBTRE3のサイン発生はプライスの上昇につながっていませんが、4回目のRBTRE3のサイン発生以降にプライスが大きく上昇していることが分かります。
チャート設定の方法
[1] まずはRCIBT3を設置
RCI3本ラインが天井圏に達していない状態にあるローソク足の次のローソク足でRCI3本ラインが天井圏に達すると赤色の星印が点灯します。
そして、あるローソク足の終値レベルで赤色の星印の点灯が確定すると、その次のローソク足の寄り付きと同時に赤色の矢印が点灯します。
RCI3本ラインが底値圏に達していない状態にあるローソク足の次のローソク足でRCI3本ラインが底値圏に達すると空色(スカイブルー)の星印が点灯します。
そして、あるローソク足の終値レベルで空色(スカイブルー)の星印の点灯が確定すると、その次のローソク足の寄り付きと同時に空色(スカイブルー)の矢印が点灯します。
[2] RCIBT3の矢印を表示せず星印のみを表示するように変更
矢印に該当する部分の色の設定を「None」に変更することにより、矢印を表示せず星印のみを表示するようにします。
[3] RCIBT3の星印を3重天井を表す数字の③に変更
Arrowtype1及びArrowtype3を「142」に変更することにより、星印を3重天井を表す数字の③に変更します。
参考までに、星印や矢印の代わりにどのような記号が使用できるかについては下記サイトなどに説明があります。
[4] RCIBT3の数字の③の大きさを変更
星印に該当する部分の幅の設定を例えば「3.」にすることによりRCIBT3の数字の③の大きさを変更します。
[5] RCIBT3の数字の③の表示位置を適宜修正
必要があれば、SkyBlueStar及びRedStarの値を修正することにより、RCIBT3の数字の③の表示位置を適宜修正します。
[6] 次にRBTRE3を設置
短期中期長期の3本のRCIが売られすぎラインに達した後、短期のRCIが売られ過ぎラインの外側(下)から内側(上)に戻ってきたときに空色の星印が点灯します。
そして、あるローソク足の終値レベルで空色の星印の点灯が確定すると、その次のローソク足の寄り付きと同時に空色の上向き矢印が点灯します。
短期中期長期の3本のRCIが買われ過ぎラインに達した後、短期のRCIが買われ過ぎラインの外側(上)から内側(下)に戻ってきたときに赤色の星印が点灯します。
そして、あるローソク足の終値レベルで赤色の星印の点灯が確定すると、その次のローソク足の寄り付きと同時に赤色の下向き矢印が点灯します。
[7] RBTRE3の星印と矢印の表示位置を適宜修正
必要があれば、SkyBlueStar, SkyBlueArrow, RedStar及びRedArrowの値を修正することにより、RBTRE3の星印と矢印の表示位置を適宜修正します。
チャート設定の方法は以上です。
最後に...
【RCIBT】と【RCIRE・RBTRE】に含まれているインジケーターのいくつかの組み合わせの中から、本記事で紹介した「【RCIBT3】と【RBTRE3】の組み合わせ」以外にも役に立つチャート設定が見つかるかもしれません。
よろしいですか?