金融リテラシーが身につく YEN蔵の投資大学(アカデミア)|第16回[YEN蔵]
YEN蔵さんプロフィール
えんぞう。米系のシティバンク、英系のスタンダード・チャータード銀行と外資系銀行にて、20年以上、外国為替ディーラーとして活躍。現在はトッププロトレーダーとして為替、日経平均、日経オプション、個別株の取引を行う。投資情報配信を主業務とする株式会社ADVANCE代表取締役。ドル、ユーロなどメジャー通貨のみならず、アジア通貨を始めとするエマージング通貨でのディーリングについても造詣が深い。また海外のトレーダー、ファンド関係者との親交も深い。
メルマガ:YEN蔵 リアル・トップ・トレーディング
ブログ:YEN蔵のFX投資術-ドル、円、ユーロ、ポンド、オーストラリアドルで世界に投資
Twitter:https://twitter.com/YENZOU
※この記事は、FX攻略.com2021年5月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
長期金利の上昇で市場にさまざまな影響
米国の長期金利が上昇して各市場にさまざまな影響が出ています。長期金利といってもいろいろな金利がありますが、ここでは米10年債利回りを利用します。
米10年債利回りは2020年3月に0.3%台まで低下しましたが、その後はじわりと上昇していました。状況が変わったのは、今年に入ってからです。 2021年1月6日に1%を超えた後は2月16日に1.3%を上抜けして2月25日には一気に1.61%まで上昇しました。
今回は金利の上昇が急ピッチだったのですが、それによって最初に影響を受けたのは米国の株価です(チャート①参照)。だいぶ戻しましたがNYダウは3万2000ドルから3万800ドルに、S&P500は3950ポイントから3790ポイントに、ナスダックは1万4170ポイントから1万3000ポイントに下落しました。特に金利の上昇は成長株のウェートが大きいナスダックの下落を拡大させました。日経平均も3万700円から2万8970円まで急落しています(3月3日時点)。
よろしいですか?