膨張中国 マネー呑み込む
株式
2021年3月28日(日)晴れ
・膨張中国 マネー呑み込む 米中逆転迫る、紅い市場との付き合い
「中国は今や消費やイノベーションで世界のリーダーだ」。米投資ファンド、カーライル・グループのキュー孫・リー最高経営責任者(CEO)1月、
約2800億ドル(約30兆円)を運用するカリフォルニア州教職員退職年金基金(カルスターズ)の委員会で断言。
同基金が長期的に年7%のリターンを実現するには「より高い成長が予想される世界に進出する以外に選択肢はない」として中国への投資拡大を訴えた。
・膨張中国 マネー呑み込む 米中逆転迫る、紅い市場との付き合い
国際通貨基金(IMF)、中国の2021年の経済成長率が8.1%に達し、米国(同5.1%)や日本(同3.1%)を大きく上回るとみる。
巨大な成長力という「磁力」は、世界の投資マネーを引き付けている。
・膨張中国 マネー呑み込む 米中逆転迫る、紅い市場との付き合い
中国が28年にも国内総生産(GDP)で米国を超える。
英シンクタンク経済ビジネス・リサーチ・センター(CEBR)は米中経済の逆転時期を5年前倒しした。
中国が「世界一の経済大国」になれば、投資マネーの流入は一過性でなく、息長く続く可能性もある。
・膨張中国 マネー呑み込む 米中逆転迫る、紅い市場との付き合い
「米中逆転」を先取りする動きもみられる。外国企業による工場新設や企業M&A(合併・買収)。
これらの金額を集計した体内直接投資額で、中国は20年に1630億ドルと前年比4%増え、1340億ドルと半減した米国を抜きトップに。
特に米国企業は、中国の「成長の果実」を手に入れようと必死。
・膨張中国 マネー呑み込む 米中逆転迫る、紅い市場との付き合い
「日本や欧米の機関投資家の対中投資への許容度は上がっている」との指摘。
拡大の一途をたどる中国投資だが、リスクは否めない。
昨年11月、アリババ集団傘下の金融会社アント・グループの香港国家安全維持法上場が土壇場で延期に。
アリババ、テンセント(騰訊控股)など大手IT(情報技術)企業は独占などを理由に、当局から圧力をかけられ続けている。
世界の市場を駆け巡る「昇り龍」に、投資家はどう対峙すればよいのか。
・膨張中国 マネー呑み込む 遠のく民主主義 近づく市場
香港の選挙制度の見直し、大手IT企業への規制強化・・・。
中国国内では反民主の風圧が強まっている。
一方、猛烈な勢いでっ成長する中国経済は2028年にも名目国内総生産(GDP)で米国を追い抜け可能性がある。
投資マネーは猛然と中国に流れ込むが、そこに危うさはないのか。
習近平国家主席、敵対なら圧力辞さず。アリババ馬氏を「粛清」、テンセント(騰訊控股)も規制の手。
貧困撲滅勝利宣言、今年は2ケタの見方も。
・膨張中国 マネー呑み込む 遠のく民主主義 近づく市場
リスクを摘もうとする姿勢も鮮明。
中長期の金利を高めに誘導し、海外からの資金流入を促すのは15年の人民元ショックから学んだ教訓。
1ドル=7元を大きく超える元安は習指導部にとってリスクに他ならない。
習氏が入念に用意した35年までのロードマップ。だが、その後については考えを避けているようにも見える。
・膨張中国 マネー呑み込む 金融市場、海外資金の流入加速 株式投資額20兆円、「持たざるリスク」意識
日米欧に先んじて、経済の正常化が進む中国の金融市場には、海外マネーの流入が加速。
海外投資家の多くは、香港と中国を結ぶ相互取引(ストックコネクト)を活用して中国本土株に投資する。
20年は2089億元(約3兆5000億円)の買越だった。
「段階的な投資規制の緩和を受けて、世界の投資家は成長が期待できる中国株の『持たざるリスク』を強く意識している」との指摘。
中国国内には複数の株式市場が存在し、それぞれ特徴が異なる。
代表的な株価指数である上海総合指数は国有銀行など金融の構成比率が3割弱に上るなど旧来型の業種が多い。
「科創板」や深セン証券取引所の「創業板」にはIT(情報技術)やヘルスケア関連の新興企業が上場。
投資家の注目を集め、深セン創業板指数は20年に6悪超も上昇。
・膨張中国 マネー呑み込む 再生エネ・酒造・AIに成長期待
中国株の上昇率ランキング
1位英科医療科技 上場市場深セン 医療用ゴム手袋など製造 株価上昇率1563.6%
2位無錫上機数控 上海 太陽光発電用設備・部品 587.2%
3位陽光電源 深セン 太陽光発電用設備・部品 584.6%
4位錦浪科技 深セン 太陽光発電用設備・部品 471.1%
×
よろしいですか?