《東洋経済ONLINEでコラム掲載中》全てで勝つわけではない
おはようございます、松下です。
毎週日曜日は、投資に関連するテーマの
コラムをお届けしています。
本日のテーマは、
「全てで勝つわけではない」
あなたはこれから行う全ての売買で勝てますか?
もちろん勝てませんよね。
頭では分かっているこの事実も、
実際の売買では吹き飛んでしまい、
全ての売買で勝とうとしています。
その不合理性を理解し、
最終的に利益を上げるために、
「敢えて負けてもいい」と理解するために、
このコラムを読んでみてください。
【コラム】松下誠の投資探究
第206回「全てで勝つわけではない」
投資を個々の売買の繰り返しと捉えた時、投資の利益は無数の売買の
結果により左右される。少し考えれば分かることだが、これら無数の
売買の全てにおいて利益を上げるのは無理だ。投資とは、
いつか遭遇する負けや損失を始めから覚悟した行為だ。
しかし、冷静に考えれば頭では理解できても、実践の場では
そうはいかない。目の前のポジションが含み損に陥れば、
何とか利益まで回復させたいと願う。この思考は、一切の損失を
許容しない、一度の負けさえを受け入れられない不合理なものだ。
利益を上げている投資家は、この不合理な意識をとおの昔に
手放しており、じゃんじゃん損切りし、同じようにじゃんじゃん
利益確定する。多くの投資家が経験することだが、利益の大半を
形成するのは数少ない大きい利益のトレードだ。このことから
分かる通り、投資においては全ての売買で勝つ必要はなく、
実際に全ての売買で勝つわけではない。いつか負けることを
前提にしているからこそ、損切りは躊躇なく執行した方が良い。
個人投資家の負けパターンの大半は、切れなかった損失が
想像以上に膨らみ資金にダメージを与えるというものだ。
投資では、全ての売買で勝つのではない。勝てる売買で
しっかり勝つのだ。そのことを肝に銘じ、勝てる時にしっかり勝ち、
負ける時には潔く損失を切ろう。その繰り返しが、最終的に利益につながる。
よろしいですか?