[和訳]新しい「半分散型」暗号通貨取引所、あいまいなコンプライアンスの領域をナビゲート
人類にはまだ完全な分散型(非中央集権)は早くて、それを目指すべきではあると思いますが、いろいろ慣らしや経験が必要だと思うので、中央集権と非中央集権の中間にあるような「半分散型」がちょうどいいんじゃないかと思うことが多々あります。
そんな半分散型の暗号通貨取引所の話があったので和訳してみました。読んでみましょう。
新しい「半分散型」暗号通貨取引所、あいまいなコンプライアンスの領域をナビゲート
暗号通貨取引所業界への新規参入企業であるTetraは、自社のことを、セキュリティと利便性を重視した半分散型のピアツーピア取引所だと説明します。「Tetraは、投資家やトレーダーから企業にいたるまで、あらゆる暗号通貨ユーザーの利益になる、暗号通貨の普及に向けた次の波を作り出すサポートをします。」
「ピアツーピア取引所」という言葉は、顧客確認の規則や干渉してくる規制機関と当局をないがしろにして、プライバシーと匿名性を重視するというコンセプトを意味しがちです。しかし、Tetraのブログ記事によれば、同社はそうした考えを持ってはいないようです。
「Tetraは、顧客確認といった慣習の重要性を理解し、そうしたプロセスを適切に実行するために必要なリソースを充てています。ユーザーは、自身を将来的な影響から保護してくれるデューデリジェンスが行われたことを認識して、快適な気持ちで安全に取引を行うことができます。」
「暗号通貨をピアツーピアの取引所でトレードしていたために実刑判決を受けた人々の恐ろしい話を耳にしたことがあるかもしれません」と、Tetraのメインサイトには書いてあります。
「Tetraを使えば、それはもう過去の話です。合法で健全な取引プロセスを実行する、私たちの完全にコンプライアンスに準拠したバンキングネットワークを使って決済を行いましょう。私たちはトレーダーを、高価なライセンスを取得して面倒な規制要件を忠実に守る苦労から解放し、彼らが本当に重要なこと、つまり自身の取引に集中できるようにします。」
この仕組みは、コンプライアンスを意識している暗号通貨ユーザーとトレーダーにとっては魅力的に感じられる一方で、Tetraが「半分散型ピアツーピア」と説明されていることでいくつか疑問が生じます。Redditでの議論で、Tetraの代表は、Tetraが中央集権的なサービスであると認めました。しかしその一方で、運営側がユーザーの通貨を直接管理することを避け、ハッカーたちがユーザーの通貨へアクセスすることを防ぐために、取引所は分散型のトランザクションモデルを使って運営されると述べました。
Bitcoin Magazineの取材の中で、Patrick O"Brien氏とTetra ExchangeのCTOは、この実態を認めました。
「Tetraは、利用者が自身のプライベートキーの管理をし続けることができるため、半分散型取引所と呼ばれています。利用者の資産は私たちの中央集権的サーバーには保存されておらず、利用者は資産を自身のクライアントサイドのウォレットに保管します。利用者のウォレットはTetraのソフトウェアに組み込まれており、ビットコインネットワークのマルチシグネチャトランザクションの仕組みを活用することで、私たちのシステムを通じてトランザクションを実行します。
Tetraをピアツーピア取引所と説明しているのは、ユーザーが取引しているのは他の個人であり、従来型の取引所のようにTetraやTetraの注文台帳に対して取引を行っているわけではないからだと、彼は説明します。
「より詳しく言えば、このことは、利用者がエスクロー決済を行いたいと考えた場合、その利用者は第三者と自分自身を署名者とするマルチシグネチャトランザクションに参加することになる、ということを意味します。」
とO"Brien氏は続けます。「紛争が起こった場合には、私たちは取引を行った両者と協力して、資産をしかるべき場所に移動させ、トランザクションが成功した場合には、両者は資産の送金に同意することになります。こうした作業はすべて、従来型の取引所とは異なり、私たちが一切資金の流れを管理することなく実行されます。」
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