検証(続き)
では前回からの続きです?
どうやって検証するのか?
検証(テスト)には何種類かあります。
①ヒストリカルバックデスト
②アウトオブサンプルテスト
③ウォークフォワードテスト
④リアルタイムテスト
ただ名前がついているだけでやっている方は名前を知らずともやっていることですよ?
順番に説明していきます。
①ヒストリカルバックデスト
一般的なバックテストで、巷で良く聞く「検証」とはこのことを指しています。
ある一定期間のデータを使い、その手法が使えるものなのか?など前回書いたような内容のデータを集めます。
注意点としては自分の持っている全てのデータをここで使ってしまわないこと!
3-4割程度は使わないデータを残しておいてくださいね!
また検証をする際に気を付けるべきとても重要なことがあります。
それは前回名前だけ出しましたが「最適化」もしくは「カーブフィッティング」と呼ばれるものです。
簡単に具体例を用いて説明します。
例えば2つのパラメーターを変えた手法を比較検討してみます。
5本移動平均線(5MA)と21本移動平均線(21MA)のゴールデンクロス、デッドクロスのデータを取ったとします。
10MAと25MAのデータも取りました。後者の方がデータが良いという結果が得られました。
ではどっちが良いのでしょうか?
10MAと25MAのほうが良い手法じゃん!!!
と考える方が大半だと思います。
ですがこれがカーブフィッティングです?
ある特定の期間に対し、最適なパラメーターを探しただけの、表面上の良いデータを得ようとしただけ!
全く意味をなしません。
そして巷に蔓延している商材やEAの販売は…だいたいがこのカーブフィッティングされたものです?
最適化して資産増減曲線がキレイな右肩上がりのグラフを出して販売します。
儲かりそうですもんね!!!笑www
「独自のパラメーターで…」
「あるパラメーターを使えば…」
こんな謳い文句を見かけたら「カーブフィッティング」か?
と疑ってみてください?
※某証券会社がHPで「一番良いパラメーターを見つけよう!」と無料でツールを提供しているところすらあります?
カーブフィッティングを推奨しているのか?と驚きました?
手法を作成する場合、たいていの人はこうやって手法を作ります。
使える手法はパラメーターを多少変更しても稼げます。パラメーターによってEntryサイン・Exitサインに早い遅いと違いがでますので多少収益にバラツキありますが、稼げるはずです。
移動平均線の20か21か…25か?
移動平均線自体使えないわけないんですから、そんなことで迷っている時間は勿体ないんです?
なので、パラメーターを色々とイジってこっちの方がいいかな?
など不毛なことはしないようにしましょうね?
本当に本当に時間の無駄です?
②アウトオブサンプルテスト
ヒストリカルバックテストでは使わなかった期間のデータを2~3割程残しておき、ヒストリカルバックテストで使った手法で再度データを取ります。
もしカーブフィッティングをしていたら、このアウトオブサンプルテストのデータが極端に悪くなる傾向にあります。
アウトオブサンプルテストも上手くいった場合、リアルタイムトレードも上手くいく可能性は高くなります。
③ウォークフォワードテスト
アウトオブサンプルテストをたくさん行い、それを合算したものです。
正しく行えば、その結果ははるかにリアルトレードに近いものとなります。
①~③の行い方の具体例を示してみます。
(※2010年~2019年の10年分のデータが手元にあると仮定して話します。)
1)ヒストリカルバックテストでドル円の2010~2015までのデータを取る。1年毎区切っても良いし半年毎区切っても良い。私は基本的には1年毎区切って集計します。
手法を修正(パラメーターいじりではなく、根本的に)などして使える手法を作成。
2)手つかずの2016データで1年分のデータ採取。
続いて2017、2018、2019と採取。
3)2016~2019で採取したデータを合算してデータ検証。
実際に使えるものなのか、使えないものなか判断。
という流れになります。
(※あくまで一例です。)
④リアルタイムテスト
実弾でもデモでも良いのですがリアルタイムでのトレードですね!
長年に渡りリアルタイムで行わないといけないので、非常に時間がかかるというデメリットはあるものの、最適化や後知恵バイアスなどが入らない分信頼性が一番高いものとなります。
※販売されている商材などはこのリアルタイムトレードを行っていないものが多数販売されています?♂️
またアメリカのプロップファームは新人を育てるときに、小ロットでスキャルピングをやらせます。
これはリアルタイムで練習させるためです。
スキャルピングをやらせる理由は時間短縮ですね!スイングでのんびり新人を育てるなんてこと…
普通しませんよねwww
分析方法は他にも色々とあるのですが…
ややこしい上に説明もしづらいので簡単に紹介だけしておきます。
例えば、「モンテカルロ分析」というものがあるんですが、
トレードの勝ち負けの順番が違っていたら資産曲線はどうなっていたのか?
ドローダウンは深刻になるのだろうか?最終的な資産は違ってくるのか?
などのこれらの質問に答えてくれる分析方法です。
また手法同士の比較検討する際に、「スチューデントのt分布」などを用いることもあります。
これは2つの平均値の差が、統計的に有意差があるのかを比較検討する方法です。
統計学に詳しい方、興味ある方はお調べください。
私もここまではしていませんので?
因みに「有意差」という言葉は統計学的に重要ですよ!
例えば…「東京時間に円安になる。」ということが以前は言われていたりしましたが、その後有意差はなかった、というデータがあります。
つまり差はないと判断して良いです。5日・10日に絞っても有意差はないというデータもあります。
また、「ジブリ放送日に大きく動く。」というアノマリーもありますが…これもたまたまで有意差はありません。ジブリが月初めの金曜日に放送することが多いだけです。つまり「雇用統計」の日ですよね。
(※今の雇用統計はそこまで動きませんのでそんなアノマリーを知らない方もいるかもですね?)
「検証」と簡単に言われがちですが、しっかりやるとかなりの量であり膨大な時間を費やします。
EAを自作できる方は一瞬でできると思いますが、私はできませんので1つ1つ手で作業しています。
手法の確認にもなるし、練習にもなりますので、手間ですが1つ1つ練習を兼ねて手動で行うのも良いですよ??
お風呂入っているときや、布団の中で、よくアイディアが浮かびます。そして検証してみます。
意外と使えたり…全然使えなかったり…。
そういった発想が新たな発想に繋がって、無限の可能性に繋がると思っています。
是非、検証に検証を重ねて…腱鞘炎になるくらい頑張ってください!( ・ㅂ・)و グッ ! wwww
私は腱鞘炎に何度もなりました??
今回は以上とさせていただきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。m(_ _"m)
※いつも感謝のお言葉をくださり嬉しい限りです。
本当にありがとうございます。
以下有料部分ですが、有料部分には記事は一切ありませんのでご注意ください?
数名の方からお礼をしたいとのことで作成しております。
購入して頂いた方、本当にありがとうございます?
Is it OK?