EA(自動売買)に高勝率は必要なのか?
FX
EA(自動売買)のロジックやコンセプトは、
開発者のそれまでのトレード経験が反映されるものです。
その開発者が順張りでトレードしていれば、EAも順張り指向になるでしょうし、
逆張りでトレードしていれば、EAも逆張り指向になるでしょうし、
高勝率を求めていれば、EAも高勝率になるでしょうし、
損小利大を求めていれば、EAも損小利大になるでしょう。
当たり前と言えば当たり前で、
自分がそのスタイルでトレードして利益を上げていたなら
開発するEAもそのスタイルを真似るはずです。
なので、期待値>1であればどのスタイルで開発しても構わないのですが、
個人的にはEAに高勝率は不要だと思っています。
人間が裁量で行うトレードであれば
精神衛生上、高勝率の方が良いという見解もあるでしょう。
しかし、人間が行わないEAに高勝率を求めても何の得にもならないと思うのですが…
ひたすら勝率を上げることを目的にEA開発を行う…
意味が分かりません。
市販のEAでは勝率9割以上、
中にはほとんど負けないことを謳い文句にしているものもありますが…
個人的な見解として、5年や10年という長期間にわたって十分な取引回数をこなし、
勝率9割以上を達成しているというのは、
過度最適化や無意味なフィルタリングの可能性を疑ってしまいます。
私はEAプログラマー、兼、順張りの裁量トレーダーですが、
私自身の経験を反映したEAは、やはり順張り系のものが多く、
勝率は結果的に40%から60%の範囲に収まる傾向があります。
EAの開発では、勝率よりも期待値やドローダウンの改善に焦点を当てるべきで、
勝率が高いからと言って必ずしも良いEAとは限りません。
相場のランダム性を考慮し、期待値を高め、リスクを抑えることが重要で、
そのためには、勝率よりも収支曲線やドローダウンの改善に取り組むべきです。
高勝率をアピールする市販のEAに魅力を感じるかもしれませんが、
現実には高勝率だけでは十分な判断基準にはなりません。
EAの購入や開発においては、勝率よりも期待値やドローダウンに注目し、
トータルで判断するようにしたいですね。
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