投資の王道(その90)
投資の王道(その90)
「秋祭り特別編」
未来は予測不可能
1. リアルチャートで、右側半分が見えない(未来側はまだ描画されていない)という事実に、どう対処するか?
前回の「投資の王道(その88)」で、次回検討することにした内容です。この問題は、常に投資の世界では存在する問題であり、「予測不可能性」とか「未来は本質的に予測不可能」などとも言われている事象です。もっとも、投資の未来は、完全にランダムな事象ではなく、ある程度、過去や現在の状況を反映した上で、次の未来が訪れるものです。
時系列相関分析などで数学的に分析しようと試みたこともあるのですが、うまくいかない事ばかりでした。
そこで、「未来予測」は止めにして、より現実的な対応をすることにしました。
2.
「日足天底根こそぎインジケータ」を使ってみる
「日足天底根こそぎインジケータ」ゴゴジャン商品ID41351の概要です。
2つの通貨の通貨強弱の差の変動をグラフ化し、強くなる通貨を買い、弱くなる通貨を売ることに徹した、まさに「投資の王道」のインジケータです。日足チャートの山と谷を検出し、ドテン売買により、根こそぎ利益を獲りに行きます。特に逆相関の関係にある通貨に適合します。
下の図は、AUDCHFの日足チャートに「日足天底根こそぎインジケータ」を導入して、最適化を行ったものです。
2023年1月から10月の間に、矢印が5本出現しています。このインジケータは、演算に移動平均を使っているので、矢印の出現位置がチャートの山、谷の位置よりも、やや遅れて出る仕様になっています。
実際のチャートの山谷の位置より、矢印の位置はローソク足4本から11本分だけ遅れて出現します。
この遅れが、実際に得られる利益にどのように影響しているかを検証してみました。
チャート山谷 遅れ チャート値 遅れ値
(1)
谷(Buy) 4 0.62131 0.63764
(2)
山(Sell) 11 0.65423 0.63611
(3)
谷(Buy) 7 0.59232 0.59646
(4)
山(Sell) 9 0.61317 0.59997
(5)
谷(Buy) 10 0.56469 0.56722
10月13日終値 0.56784
ドテン売買した結果 0.16731 0.07500(44.8%)
このインジケータを使用した場合に、そこそこの利益は得られますが、チャート天底のポイントで理想的な売買をした場合に比べて、利益は約45%に減ってしまいます。
相場格言の「頭と尻尾はくれてやれ」の通りですが、なんとなく勿体ないようにも思えます。
よろしいですか?