「EAのリスク管理の計算方法」について
EA開発者の令和のだぶるいーです。
今回は「EAのリスク管理の計算方法」について解説します。
リスク管理の話は、「EA選び」と同じく最重要と考えます。
EAを稼働させるユーザー様が、
資金に対してどのくらいのロット設定にするかについて、
ユーザー様それぞれで「リスクの許容度」が異なりますので、
一概にEA開発者から申し上げる事はできません。
すなわち、
本来であればユーザー様自身でリスク計算ができる事が望ましいです。
リスク計算ができなければ、
本来なら破綻しないはずのEAであっても ロットが大き過ぎたために破綻してしまった、
という事も充分に考えられます。
さてそれでは計算方法について解説します。
【バックテストから計算すること】
まず初めに言いたい事は、
「バックテストから計算すること」です。
そもそも正攻法のEA開発者であれば、
作ったロジックの優位性をバックテストによって確認します。
すなわち、
「EAは、バックテストを基準にして開発されている」という事です。
なので、
バックテストからEAの性能をおよそ推し量ることができ、
リスク計算も推し量る事ができる、というものです。
【リスク計算で使う項目】
リスク計算で使う項目は、
「最大ドローダウン」「ロット」「片側最大ポジション数」となります。
【リスク計算の計算式】
リスク計算の計算式は以下の式で計算できます。
「最大ドローダウン」+「必要証拠金」(※ただし両者のロットは統一させる)
バックテスト結果例)
通貨ペア:USD/JPY
片側最大ポジション数:1
レート:1ドル150円
レバレッジ:25倍
ロット:0.1ロット
最大ドローダウン:4万円
この時の必要証拠金の計算式は、
レート(円) × ロット(通貨) × 片側最大ポジション数 ÷ レバレッジ(倍)となります。
すなわち、 150円 × 10000通貨 × 1ポジション ÷ 25倍 = 60000円
という事で 必要証拠金は6万円になります。
(※ナンピン・マーチンなどロットが可変式のものは除く)
従って、 リスク計算の計算式は
「最大ドローダウン」+「必要証拠金」なので、 4万円 + 6万円 = 10万円/0.1ロットあたり
となります。
つまりは、 過去のバックテストでは最低限、0.1ロットあたり10万円の資金が必要だった、
という事になります。
また、円が絡まないユーロドルなどの計算は、
EUR/USDであれば左のEURを使ってその時のEUR/JPYとして上記の計算をします。
これは非常に重要かつEA運用には必須なので覚えておいて下さい。
【どのくらいの許容度があるかでロットを決める】
先述の計算は、
あくまでも「最低限、何ロットあたり何万円の資金が必要か?」 という計算になります。
仮に上記の資金とロットの「割合」は 資金10万円につき0.1ロットの割合です。
この割合で運用すれば、 過去のバックテストでは破綻はしなかったものの、
最大ドローダウンが発生した時の最大の資金の目減りは、
果たして御自身にとって許容できるものなのか?
という事がEA運用を続けるにあたって非常に重要です。
今回の場合は、 資金10万円に対して最大ドローダウンが4万円ですので
稼働開始直後に最大ドローダウンが発生した場合、 資金の40%を失う計算になります。
この40%が大きいと感じるならば、
もっとロットを落とすかもっと初期投入資金を増やすかになります。
ロットが0.05になれば 最大ドローダウンは2万円になり、
稼働開始直後に最大ドローダウンが発生した場合、 資金の20%を失う計算になります。
このように、
御自身が納得できるロットに調整して下さい。
本来、 「推奨ロット」などという概念はないはずです。
「推奨ロット」と感じるのは人それぞれです。
御自身でロット設定ができるようになって下さい。
それでは!
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■忖度なし!ゴゴジャン問題提起!
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