フィボナッチ比率の拡張版、トリボナッチ比率について
FX
フィボナッチ比率を使用したトレード手法は数多く存在しますが、トリボナッチ比率を使用したトレード手法はまだ確立されていません。
今回はフィボナッチ比率の拡張版、トリボナッチ比率について、解説したいと思います。
【フィボナッチ比率とは】
トリボナッチ比率を理解するためには、そもそもフィボナッチ比率とは何か理解する必要があります。
フィボナッチ比率として使用される数値は、①23.6%②38.2%③61.8%④78.6%です。そもそもこの比率はどのように算出されているのでしょうか。
フィボナッチ数を具体的に列挙すると「1,1,2,3,5,8,13,21, 34, 55, 89, 144, 233, 377, 610, 987,…」となります。
フィボナッチ数から連続した4つの数字を取り出し、一番小さい数字から順にa,b,c,dとします。この4つの数字を使うことでフィボナッチ比率を算出することができます。
①23.6%:a / d
②38.2%:a / c
③61.8%:a / b
④78.6%:0.618の平方根
フィボナッチ数から連続した4つの数字を取り出して計算してみます。
(a) 144 (b) 233 (c) 377 (d) 610
①23.6%:144 / 610 = 0.23606…
②38.2%:144 / 377 = 0.38196…
③61.8%:144 / 233 = 0.61802…
④78.6%:0.618の平方根
フィボナッチ比率に近い数字を求める事ができました。
連続する4つの数字の値が大きければ大きいほど、フィボナッチ比率に収束していきます。
【トリボナッチ比率とは】
それでは、トリボナッチ比率を算出してみましょう。
トリボナッチ数列とは、「初項と第2項の数を1と定めて、前の3つの項の和を並べた数列」になります。
トリボナッチ数を具体的に列挙すると「 1, 1, 2, 4, 7, 13, 24, 44, 81, 149, 274, 504, 927, 1705, 3136, 5768, 10609, 19513, 35890, 66012…」となります。
トリボナッチ数から連続した4つの数字を取り出し、一番小さい数字から順にa,b,c,dとします。
この4つの数字を使うことでトリボナッチ比率を算出することができます。
①16.0%:a / d
②29.5%:a / c
③54.3%:a / b
④73.6%:0.543の平方根
トリボナッチ数から連続した4つの数字を取り出して計算してみます。
(a) 927 (b) 1705 (c) 3136 (d) 5768
①16.0%:927 / 5768 = 0.16071…
②29.5%:927 / 3136 = 0.29559…
③54.3%:927 / 1705 = 0.54369…
④73.6%:0.543の平方根
トリボナッチ比率を求める事ができました。
また、トリボナッチ数列の隣接2項間の商はトリボナッチ定数(1.839286…)に収束します。
このトリボナッチ比率①16.0% ②29.5% ③54.3% ④73.6% トリボナッチ定数の⑤83.9%を採用したEA、インジケーターを開発・運用しています。
フィボナッチ比率の拡張版、トリボナッチ比率について理解が深まったのではないでしょうか。
次回は、トリボナッチ比率を使用したEAについて、解説したいと思います。
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