RSIの問題点
RSIに関する問題
「下図のような9日間同じ幅で上昇し、10日目に全戻しした場合、それぞれのテクニカル指標の値はいくらになるか答えよ(10日目の値※計算期間は10日)」
①サイコロジカルライン
②RSI
③ストキャスティクス
問題の数値を具体例を使うと、
1日目から9日目までは10円づつ上昇し、10日目には90円下落したような状況。
ストキャスティクスは%Kの値を求めましょう。
ひげは無いものとします。
この問題の意図としては、それぞれのオシレーター系の指標の違いを理解して欲しいということ。
解答
①90%
②50%
③0%
解説
※注意
オシレータ系の指標の計算式で100をかけることがあるのは%表示にするため。0.5と50%は同じ意味。
サイコロジカルとはpsychological(心理的な)という意味。
ある期間の内、何日間上昇したかを見る指標。
窓が開いていない場合、陽線の数は何本あるかということ。
問題①の計算は陽線が9本、陰線が1本なので
9÷10=90%
単純に陽線の数だけでは、買いが強いかどうかを判断できないということで、値幅を考慮したものがRSI
N日間の値動きを上昇と下降に分けて、上昇分が全体の何%になるのかを示した指標。
問題②のケースでは、「問題の数値を具体例を使うと、
1日目から9日目までは10円づつ上昇し、10日目には90円下落したような状況。」
で計算すると、
RSI=(10×9)÷(10×9+90×1)
=50%
要は、上昇幅と下降幅が同じ場合、RSIの値は50%になります。
ストキャスティクスに関しては以前の記事で解説しています。
問題③は、10日目の終値が10日間の最安値なので
%K=0%となります。
このオシレーター系の指標の違いを見て何か感じることはあるでしょうか?
9日間上げた上昇を1日で戻したような状況だと、これから上がるというよりは、むしろ下げそうな勢いですよね。
①サイコロジカルライン=90%
②RSI=50%
③ストキャスティクス=0%
安定的に同じような幅で上げたり下げたりする相場では、サイコロジカルラインとRSIは機能しそうな気がします。
しかし、大きく値が動いたときは図のように下げても、サイコロジカルラインでは数値が高く出てしまいます。
RSIに関しても、50%という数値は、買いと売りの勢力が均衡しているイメージがありますよね。
RSIはオシレーター系の指標の代表で、逆張りとして多く使われている印象です。
しかし、計算式やこういった欠点を理解して使っていますか?というのを問いたい。
何となく30%〜70%の間を推移して使いやすそうだからという理由だけで使っているのではないでしょうか。
次回は、RSIの正しい使い方について解説します。
よろしいですか?