【トレード】勝率・RR・PFとは?
リスクリワードに関する問題
「勝率40%の手法で、利益を残すために必要なリスクリワードはいくつ以上か?また、勝率重視だとリスクリワードが低くなるのはなぜか理由を述べよ。」
「高勝率な手法!」「勝率80%超えのトレード!」など、勝率に関しての本やコンテンツは溢れていますが、「リスクリワード2以上の手法」などは聞いたことがありません。
トレードで勝つためには何が必要かということを、ほとんどのトレーダーは理解していないと思います。
理解していないから、正しい投資行動ができず、何年経っても同じ過ちを繰り返すのでしょう。
勝率は、トレードで勝つための要素の一つに過ぎないのです。
解答
・勝率40%で必要なリスクリワードは1.5以上
・勝率重視の場合、利益確定は早くなり、損切りは遅くなるから
解説
勝率=勝ちトレード回数÷総トレード回数
RR(リスクリワード)=平均利益÷平均損失
PF(プロフィットファクター)=総利益÷総損失
平均利益=勝ちトレードの合計利益÷勝ちトレード回数
平均損失=負けトレードの合計損失÷負けトレード回数
リスクリワードはペイオフレイシオとも呼ばれますが、要は、1回あたりの平均利益が平均損失の何倍かを表した数値です。
具体例で見てみましょう。
10回のトレードで4回勝って、総利益40万、総損失30万の場合
勝率=4÷10=0.4(40%)
平均利益=40万÷4=10万
平均損失=30万÷6=5万
RR=10万÷5万=2
PF=40万÷30万=1.33
このトレードの利益は40万−30万=10万となります。
トレード1回あたりの期待値は10万÷10=1万です。
1−勝率=負け率とすると、次の式が成り立ちます。
PF=総利益÷総損失
=(平均利益×勝率)÷(平均損失×負け率)
=(平均利益÷平均損失)×(勝率÷負け率)
=RR×{勝率÷(1−勝率)}
PFが1を超えると利益が残ります。
この式で、ある勝率で利益を残すために必要なRR(リスクリワード)が分かります。
問題にある、勝率40%の場合を計算してみましょう。
PF>1
RR×{勝率÷(1−勝率)}>1
式変形すると、
RR>(1−勝率)÷勝率
勝率=0.4なので、
RR>(1−0.4)÷0.4=1.5
となります。
勝率重視だとリスクリワードが低くなる理由は、
+1万も+100万も勝ちトレードとしてカウントされ、含み損にならないようにと、すぐに利確することになります。
一方、含み損を抱えた場合、含み益になるまで耐えて、勝ちトレードになるように損切りが遅くなります。
計算式から分かる通り、PFは総利益を総損失で割るので、総損失が0だと、PFが無限大ということになります。
それはあり得ないので、いつか大きな損失を出すことになります。
トレードで勝つためには、損小利大が鉄則。
リスクリワードを意識したトレードを心がけましょう。
逆張りで勝つのは難しいです。
なぜなら、勝率とRRはトレードオフの関係にあるからです。
RRは小さくて、勝率を高めたいとします。
勝率を高めるには、トレードする条件を厳しくする必要があります。
なので、エントリー回数を減らすことになります。
しかし、1回の値幅が小さいと儲からないので、エントリー回数を増やしたいでしょう。
RRが小さいまま、勝率を高めようとするのは矛盾が生じるのです。
利を伸ばしつつ、エントリー回数を減らす工夫は可能です。
平均利益×勝率ー平均損失×負け率
この式をトレードエッジと言います。
ある程度のトレード回数で利益が得られる手法は期待値があるということが分かります。
・勝率が高くても負けることがある
・勝率が低くても勝てることがある
勝率・RR・PFの関係を理解すれば、トレードで勝つためには、トレードエッジがプラスになる必要があるということが分かります。
勝率重視の考え方から、損小利大を意識し、リスクリワード重視に頭を切り替えていきましょう!
損小利大を実現したトレードルールの検証データを公開中!
よろしいですか?