ダイバージェンスについて
ダイバージェンスに関する問題
「価格の動きとオシレーターの動きが逆行することをダイバージェンスという。トレンド転換を予測するのに、より適した指標は次のうちどれか?」
①RSI
②MACD
③ストキャスティクス
チャート分析で割と人気があるイメージのダイバージェンス。
しかし、動きが逆行することがトレンド転換に繋がる理由をきちんと説明できるでしょうか?
今回の問題は、この3つの指標の計算式の違いを理解していれば、答えられる問題です。
解答
②MACD
解説
・ダイバージェンスの仕組み
・オシレーター系指標の違い
・売買に使う時の注意点
を解説していきます。
ストキャスは、%Kだと変化が激しいので%Dを使います。
RSIはデフォルトの期間14日を使います。
MACDは後ほど
そもそもダイバージェンスとは、
・価格の波が上昇中に、オシレーターの波が下がり始めること
・価格の波が下落中に、オシレーターの波が上がり始めること
RSIで考えてみると、50以上が買い勢力が強い、50以下が売り勢力が強い。
価格が上昇を続けても、上昇の勢いが弱まると、RSIは下降する。
例としては、価格は上昇しているけどRSIが70から60に下げているような状況。
上昇トレンドから下降トレンドに変わる時は上昇の勢いが弱まる。
しかし、注意が必要なのは、上昇の勢いが弱まったから、すぐに下降に転じるというわけではないということ。
勢いを取り戻し、再度上昇するケースもあります。
そして、RSIやストキャスを使う場合、ダイバージェンスが起こりやすいということ。どういうことか?
RSIやストキャスは値が0%〜100%。
だから価格が上昇中にちょっと下がっただけで、RSIとストキャスは下げやすい。逆も同様。
しかも、RSI・ストキャスで比較している数値は、同じ数値でも意味が異なります。
RSI=上昇幅 ÷(上昇幅+下降幅)
ストキャス=(現在値ー安値)÷(高値ー安値)
価格は高い、低いは単純に比較できますが、0〜100%の間で推移するオシレーター系の指標は、測る期間によって数値の意味が変わってくるのです。
一方でMACDは
MACD=短期EMA−長期EMA
なので、測る期間に関わらず、例えばMACDの値が100円なら、短期EMAと長期EMAの間隔が100円ということです。
売買する際の注意点は、ダイバージェンスが起きたら、「トレンドが変わるかもしれない」という心構えが大事。
必ず反転するわけではないので、例えば価格が上昇中にオシレーターが下がり始めたら、買いポジションを持っている時は決済する準備をする。
逆にトレンド転換を狙っている場合は、実際に価格が下がり始めたら売る。
トレードの基本的な姿勢はトレンドに逆らわないことなので、ダイバージェンスを利用して仕掛ける場合は、損切りは浅めに設定する。
トレンド転換で底や天井を狙う場合は、大きな値幅が期待できる一方で、ダマシにあうことも多いので注意が必要です。
よくネットで言われる有名な売買サインも、鵜呑みにせず、売買サイン発生の仕組みを理解してから使いましょう!
よろしいですか?