EAの保有時間気にしてる?~スワップ金利による収支の変動~②
FX
スワップ金利の3つの特徴
通貨同士の金利差を調整するスワップ金利の特徴でいくつか押さえておきたいものがあります。
それは以下の3つです。
・スワップ金利は毎日変動する
・使うブローカーによってもスワップ金利は変わる
・スワップ金利の付与されるタイミング
スワップ金利は毎日変動する
スワップ金利は毎日変動しています。
スワップ金利は通貨同士の金利差なので各国の政策金利に変動がなければ変わらないと考えてしまいますがそうではありません。
これには2つの理由があります。
ひとつ目は金利差を計算しているのは政策金利ではなく、インターバンク内のスワップ価格をもとに計算しているからです。
政策金利をベースにしますが、日々の需要や市場の動向で変動する超短期金利である「T/N(翌日物」)を計算に使用するのでスワップ金利は毎日変動が起こるのです。
ふたつ目はスワップ金利を円に換金する時に、その日の円の価格で換金されます。
円の価格が変動すれば換金された時の価格も変動します。
ブローカーが提供するスワップカレンダーなどで予定されていたスワップ金利よりも大幅に変更されたりする場合というのは、円が大幅に変動した時などです。
このように複雑に事象が絡まり合って計算されています。
FXブローカーによってスワップ金利は変わる
開設しているFX口座によってもスワップ金利は変動します。
スワップ金利はインターバンク内のT/Nをもとに各FXブローカーがある程度幅をもって設定することができます。
FXブローカーにとってスワップは大切な収入源のひとつなので、その差を調整することで利益を増やしたり、顧客へ還元したりしています。
「どれだけ顧客に対してスワップを有利に提供することができるか」というのが、各FXブローカーが努力しているところでもあり資産に余力があるかということにもなります。
使う側からしても、なるべく有利なスワップ金利を提供しているFXブローカーで取引をしたいと考えます。
各FXブローカーはスワップ金利の金額を開示していますので、どこを使うのがEAを運用する上で有利なのかを見比べてみましょう。
スワップ金利の付与されるタイミング
スワップ金利は、日付をまたいでポジションを保有する「ロールオーバー」が発生した時に保有しているポジション量に応じて付与されます。
FXにおいての日付の変更時間はニューヨーク市場のクローズ時間となるので「夏時間では午前6時、冬時間では午前7時」です。
この時間を超えることなく決済をしたポジションについてはスワップ金利は付与されません。
大げさに言えば、
「午前6時10分にポジションを持ち翌日の午前5時50分に決済してもスワップポイントはつかないが、午前5時50分にポジションを持ち20分後の6時10分に決済をしたポジションにはスワップがつく」
ということになります。
また、スワップ金利は365日毎日付与されます。
しかし市場が休みの日にはチャートも動いておらず付与ができません。
土日など市場が休みの日のスワップ金利については、多くのFXブローカーが水曜日から木曜日へのポジション持越し時にまとめて付与しています。
(これにはスワップ金利を計算するときのタイムラグが関係していますがここでは言及しません。水曜日がスワップ3倍デーなのだと覚えておいてください)
この時のスワップ金利はそれまでに持ち越した日数に関係なく、その日にロールオーバーしたポジションに3日分を付与します。
例えば火曜日から木曜日までの2日間ポジションを持ちこした場合は4日分のスワップ金利がつくことになります。
多めにスワップ金利がついていても間違いではありませんので、お使いのFX口座のスワップ3倍日を確認しておきましょう。
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