EAの保有時間気にしてる?~スワップ金利による収支の変動~③
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スワップ金利のメリット
スワップ金利は金利差がプラスの通貨を買いで保有していれば、保有している間は売買損益に関係なくその金利差が利息としてもらえることは前回お話ししました。
今回はその他のスワップ金利のメリットを確認してみましょう。
スワップ金利は毎日付与される
スワップ金利は土日などの市場休場中も関係なく365日付与され、日付変更のタイミングで毎日支払われます。
インカムゲインと呼ばれる「資産を保有中に得られる利益」を安定的に得ることができるのです。
「長期的に保有をしてインカムゲインを得ながら、為替差益が発生した場合は反対売買を行いさらに利益を得る」ということも可能になるのです。
スワップ金利の高い通貨は保有しているだけで高利益
スワップ金利が高ければ高いほど、毎日もらえるスワップは大きくなります。
例えば高金利通貨の代表格である南アフリカランドを例にしてみましょう。
2023年1月時点の南アフリカランドと日本円(ZARJPY)でシミュレーションします。
シミュレーション例
口座の種類 国内口座レバレッジ25倍
通貨ペア ZARJPY(南アフリカランド/日本円)
売買方向 買い
保有数量 1,000,000通貨(10ロット)
想定証拠金 約310,000円
上記条件での2023年1月時点での南アフリカランドと日本円の金利差は「1日当たり1200円」です。
これを1年間運用した場合のスワップ金利は438,000円となります。
保有しているだけでも1年間運用すると40万円以上の利益を得ることが可能となります。
もちろん1年の間に金利差が拡大したり縮小したりすることもありますので今回の金利差で運用した場合ですが、保有しているだけでこれだけの利益が出るのは魅力的です。
スワップ金利のデメリット
スワップ金利には注意しておかなければならないデメリットも当然あります。
思わぬ損失を受けてしまわないように覚えておきましょう。
スワップ金利はマイナスのこともある
スワップ金利は金利差がプラスの時は利息を受け取れます。
しかし金利差がプラスになるということは、反対売買の場合はマイナスになり「利子を払う」ことになります。
先程シミュレーションしたZARJPY(南アフリカランド/日本円)は買い方向の場合にプラスのスワップ金利でした。
では売り方向の場合はどうでしょうか。
売りの場合のスワップ金利は同じ条件で1日あたり「マイナス1500円」となります。
保有しているだけで支払わなければいけない利子が発生しているということです。
これはZARJPYに限らず全ての通貨ペアに適用されますので、長期保有する際はマイナスのスワップ金利に注意しましょう。
例えば2024年7月現在、USDJPYを買いで保有している場合はプラスのスワップがつきますが、売りで保有している場合はマイナスのスワップがつきます。
(ブローカーによってはスワップ金利は異なります)
EAの中には急騰急落を狙って長期で保有し続けるものもありますが、もしそれを売りで行っていた場合「急落が起こるまで毎日マイナスのスワップ金利を支払い続ける」ことになります。
大きく値幅を取れたとしてもそれが1ヶ月後だった場合、利益は大きく削られてしまうことにもなりかねません。
EAを使う際には平均保有時間なども選考基準のひとつに入れておくことも考えてみましょう。
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