EA運用時のロットについて
FX
利用者の方がEAを選ぶときには利益率や最大ドローダウンを確認して選別すると思います。
ここで注意していただきたいのは「初期資金がいくらでスタートしているか」の確認を忘れないことです。
初期資金が100万円でスタートしているEAでロットが0.1、最大DDが10万円以下(10%以下)であれば、もしバックテストで確認できた最大損失額を超えたとしてもリスクはそこまで高くないでしょう。
しかしそれはバックテスト時の準備金に対して運用した場合です。
20万円の準備金で100万円の場合と同じロットで運用した場合、最大損失額10万円は総資金の50%にも達してしまいます。
万が一バックテストを超える損失が訪れてしまった場合、70%、80%の資金を失ってしまう可能性が否定できません。
そこを考えてロットの調整を行わなければ、開発者が意図したバックテストと同じリスク許容度は望めないのです。
EA運用時のロット数の目安とは
FXで取引をする際にまず決めておかなければいけないのは「自己資金に対してどれぐらいの損失リスクを許容するか」ということです。
損失リスクの許容とは「どれぐらいまでの金額、または割合なら損失を受け入れられるか」とも言い換えられます。
もちろん自分のお金が減ってしまうのは1円でも嫌ですが、投資の世界では全戦全勝というわけにはいかず適正に損失を受け入れながら、資産を増やしていくことが大切です。
これはEA運用にも当てはまります。
ここで「許容できる金額と割合の違い」を簡単に解説していきます。
100万円の初期資金に対して最大DDが10万円のEAがあった場合
・初期資金に関係なく10万円のリスクを負うのであればそれは10万円という金額を失うリスクを受け入れるので運用ロットは初期設定のままでいいでしょう。
・一方で初期資金に対して10%のリスクを負うのであれば準備した初期資金に対してロットを減らしていかなければなりません。
例えば20万円の資金を用意したとしましょう。
その20万円に対して損失を10万円まで受け入れるというのが「金額による許容リスク」です。
一方、20万円に対して1割(10%)の2万円までなら損失を受け入れようというのが「割合による許容リスク」です。
前者はギャンブル的な要素を含みますが運がよければ100万円で運用した場合と同じ程度のリターンが期待できます。
後者は破綻確率はバックテストと同等程度の低いものですが、リターンも下げたロットに比例して小さくなります。
今回の例の場合、後者で運用する際のロットは0.02まで下げる必要があります。
パラメータはむやみに触らない方が開発者の意図を組んだ運用とすることができますが、ロットに関しては準備できた資金に応じて減らしたり増やしたりすることで破綻リスクの少ない、かつリターンが見込める運用ができるようになり、適当にロットを決めてはいけない理由がここにあります。
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