猫も杓子も金買ってるけど、そろそろ手放す準備できてる?金は今後5年で38%下落するかも?
金価格、そろそろ天井打ったんじゃない?──講師が語る「金暴落」の真相
皆さん、こんにちは。
トレードアイデアラボの猫飼いです。
最近、街を歩いていても耳にします。「ねえ、金(きん)って今買っといた方がいいのかしら?」って。
いや、ちょっと前まで仮想通貨に夢中だった人が、今は金に手を出そうとしてる。
まさに猫も杓子も金ブーム。
テレビもYouTubeもSNSも「金、金、金」でギラギラしています。
ですが——
ここであえて、冷や水ぶっかけるようで恐縮ですが、
私は声を大にして言いたい。
「金、そろそろ下がると思いますよ?」
えっ!?と思った方。
なぜ、私がそう思っているのか?今日はその理由を、笑いあり涙あり(?)で、じっくりお話ししていきましょう。
1. 通貨高は金の敵
まず、金価格って「絶対値」じゃないんです。
相対的な価格、つまり「何で金を買ってるのか?」で価値が変わります。
たとえば、円高になれば、日本人から見ると金は安くなります。
「えっ?金の値段って世界共通じゃないの?」と聞かれますが、それはドル建てで見たときの話。
金は世界中で売買されてますが、私たちは円で生活してますからね。
円高になると、同じ量の金を安く買えるようになる。つまり金価格が「下がったように感じる」。
で、ここ最近の話。
アメリカは、実はこっそりドル安を演出しています。
トランプ陣営がまたまた関税政策を強めてきたことで、「ドル売りのステルス介入」が噂されてるんですよ。
これ、どういうことかというと——
「よし、関税でもっとアメリカ製品を売れるようにしたい!でもドル高だと逆効果だよな。じゃあ、ドル安にしちゃえ!」
という、まるでRPGゲームで毒霧を撒く魔法使いみたいなノリで為替をいじってきてるわけです。
その結果、円やユーロが上昇し、金価格が相対的に下がる。これがまず第一のポイントです。
2. 金が掘られて掘られて大放出
皆さん、金って「限られた資源」ってイメージありませんか?
実際、「だからこそ価値がある」と信じられてきたわけです。
でもここにきて、その希少性が崩れ始めています。
ウクライナや北朝鮮、日本でも新たな金鉱山の開発が進んでいて、なんと供給量が前年比25%増。
金の回収・リサイクル効率も9%アップしています。
もはやこれは「金山バブル」ですよ。
例えるなら、田舎の温泉宿がどんどん掘ったら温泉じゃなくて石油が出た!みたいな状況。
一昔前は、「あんなとこ掘っても出るわけない」って言われてた場所でも、
技術革新や戦略的な採掘で金がゴロゴロ出る時代。
供給が増えれば、当然価格は下がります。
これ、資本主義の基本ですからね。
3. ETFと中銀が静かすぎる件
次に「金の買い手」たちの動向。
金価格を支えてきたのは、ETFと各国中央銀行の買い。
でも、最近彼らは急ブレーキを踏んでいます。
ETFは投資家が金を買うと、それに連動して実物の金を買ってくれる便利な商品ですが、
その逆もまたしかり。
ETFが売られると、それに見合った金を市場に売り出すことになる。
つまり、価格が落ちる→ETF売られる→さらに現物金が売られる→価格がもっと落ちる、という負のループ。
しかも中央銀行たちも、最近は静かなんですよ。
「いや、ドルが信用ならないから金を持つべきだ!」って騒いでたのは誰ですか?
今は完全に沈黙。
なぜか?彼らの目的は「金価格の上昇」じゃなく、「金の保有比率を高めること」だったからです。
ある程度買ったら、あとは寝かせとくだけ。
それって、まるでジムで筋トレ器具だけ買って満足しちゃってる人みたいなもの。
4. 心理的なピーク感
金のチャート見てるとわかるんですが、「うわっ、高値掴みしたかも…」という声が出始めています。
これって投資では非常に重要なサインで、
「もう上がらないかも」と思った瞬間に、人は売りに走る。
この心理的ピーク感。
かつてのビットコインバブルも、NFTバブルも、この「みんなが上がると思ってるときに、実は天井だった」という教訓を私たちに残してくれました。
5. 金ETFの構造的リスク
ここからはちょっとマニアックな話になりますが、お付き合いください。
金ETFって、「金を持ってますよ」っていう建前で運営されてる商品なんですが、
実際は先物や借金(リース)でショートポジションを常に17%持ってるんです。
なぜか?
簡単です。「保険」ですね。
万が一ETFの解約が増えたときのために、現物を売るリスクを減らすためです。
で、ここが重要。
今後金が売られる局面では、このショートの割合がさらに増えていくと見られています。
つまり、彼ら自身が価格を押し下げる要因になっていくというわけです。
まるで、自分の船に穴を開けて「沈まないように祈ってます」みたいな話。
6. 米国債の魅力、再び
インフレ退治に一応の成果を見せつつあるアメリカでは、米国債が再び注目を浴びています。
利回りがある程度ついて、信用もあって、安全資産。
金と同じ「守り」の資産ですが、金と違って利息がつく。
投資家にとって、これはでかい。
だからこそ、スマートマネーは少しずつ金から米国債に移っている。
実際、機関投資家のポートフォリオの金の比率は減少傾向にあります。
7. ビットコインETFの影響
はい、出ました暗号通貨。
最近、ビットコインやイーサリアムのETF承認が次々に進んでいます。
これがどう金に関係あるのか?
ズバリ、投機マネーの分散です。
かつては「金が一番」だった投資資金が、暗号資産という新しいおもちゃを見つけて、
そっちに流れ始めている。
これは「金 VS ビットコイン」の戦いというよりも、
「どっちが“ギャンブル的な期待値”を提供できるか?」というエンタメ勝負です。
8. 利下げは金の追い風?いや逆です
多くの人が誤解しているのがここ。
「金利が下がれば、金は買われる」
これ、半分正解ですが、半分は間違いです。
確かに、金は利息がつかないので、金利が高いと不利になります。
でも——
金利が下がると、金を借りて売るという動き(ショート)が加速するんですよ。
いわゆる「リースレート」と「金利」が逆転すると、借金してでも金を空売りする動きが増える。
つまり利下げは、金価格にとって必ずしも追い風ではないというわけです。
9. ウクライナと地政学リスクの消滅
最後に、地政学リスクの話。
金は「有事の金」と呼ばれるほど、世界が荒れると買われやすい。
でも、ウクライナ情勢が緩和されてきて、和平の兆しもちらほら。
そうなると、安全資産としての金の魅力が薄れていく。
10. トランプ関税の誤解と失望売り
そして極めつけがこれ。
「トランプ関税が始まるから、今のうちに金を買っておこう!」
っていう“駆け込み需要”があったんです。
ところがどっこい。
金は関税の対象外ということが分かり、「なんだ、それなら買う必要なかったじゃん」というムードに。
まさに、徒労の極み。
まとめ:金が下がる理由は、ざっとこれだけある
• 通貨高による相対的価値の低下
• 金供給の増加
• ETFと中銀の需要減退
• 心理的なピーク感
• ETFの構造的ショート
• 米国債への資金流入
• 暗号通貨への投機マネー移動
• 金利低下による空売り加速
• 地政学リスクの後退
• 関税誤解による失望売り
いや〜、多いですね(笑)
ここまで揃ってると、むしろ金が上がる方がミラクルじゃないですか?
実際どこまで下がるかってことですがこのムーヴメントが始まった1950ドル〜2000ドルまで下落する可能性があります。といっても数年〜5年かけてですけどね。
とはいえ、投資に絶対はありません。
「金は永久に不滅です!」という方も、「金より仮想通貨だろ!」という方も、
いろんな視点を持った上で、自分の投資戦略を考えてくださいね。
それでは、またお会いしましょう。
講師の猫飼いでした!
Is it OK?