プロフィットファクタとその功罪~ストップロスがないEAは避けるが吉?~
プロフィットファクタについて
サンプルはAMSER FX-ONで発売しています。フロントテスト一ヶ月実現損益第一位のEAです。
今回は赤枠のところを見ていきます。
各項目の説明
テストバー数(Bars in test)
バックテストに使用したバーの数
モデルティック数(Ticks modelled)
模擬ティックの本数。
全ティックでは足に関係なく1分足のテストバー数の50倍程度になります。
モデリング品質 (Modelling quality)
データの品質。
ティック生成の関係から一分足は25% 他は90%が上限です。
この値を超える場合はティックを改変しています。少ない場合はデータの信頼性が低下します。
前の足の終値と始値に差があるバーの数。
理論的には0が理想ですが、現実はずれることがあります。
あまりに多い時はデータの信頼性が低下します。
バックテスト開始時の証拠金。
初期証拠金が実際に運用しようとしている資金より一ケタ以上多い時は注意しましょう。
バックテストに適応したスプレッド。
現在値の場合はバックテスト開始時のスプレッドになります。
原則固定の場合、固定値に4~5加えたスプレッドが実際の成績に近くなります。
残高から初期証拠金を引いた損益。実際の利益です。
このEAの場合初期証拠金100万円 + 利益約1,181万円 = 残高約1,281万円となります。
総利益(Gross profit)
利益の合計
総損失(Gross loss)
損益の合計
プロフィットファクタ(Profit Factor)
純利益 ÷ 総損失(絶対値)
利益があるときは1を超過します。
純益は 総利益 + 総損失(マイナス)です。
純益はロット数を増やすことで簡単に数字を上げることができます。
プロフィットファクタは率を算出していますので、ロット数を変えても影響はありません。
そんなとこから、すばらしいEAはプロフィットファクタが高いという考え方が出てきます。
そしてそのようなEAの作成がトレンドとなります。
手法としては損切を減らす、もしくは損切をまったく無くしてしまう事でプロフィットファクタを劇的に上げます。
しかし損切無くすと利益が出ない→ポジションがどんどん溜まり→いつかは口座残が必要証拠金を下回りロスカット、
ひどい時には追証を請求されてしまいます。
- バックテストの売買履歴をみてストップロスを設定しているか
- ストップロスがエントリー価格から極端に離れていないか
- バックテストの中で実際にストップロスをしているか
以上を確認することで適切なストップロスが設定されているかを確認できます。
ナンピンやマーチンゲールの仕組み
ストップロスを減らしたEAの中で破たんを低減し、利益を上げるためによく使われた手法が
ナンピンやマーチンゲールです。
ナンピンは損失が出た時に買い増し、購入平均価格を下げる手法です。
その時に前回購入金額の二倍を繰り返しエントリーする倍掛け手法がマーチンゲールです。
エントリー金額が極端に増え、必要証拠金と利益のバランスが悪くなります。
エントリー金額を減らすモンテカルロ法や、利益を増やすココモ法など、様々なナンピンロット管理手法が検討されましたが、いずれも
初期証拠金に対しての利益は少なく破たんの可能性が強いのが特徴となります。
また一定期間ごとに同じ金額でドルを買うドルコスト平均法(正確には円コスト平均法)もナンピン手法のひとつです。スプレッドを管理しながら高スワップ通貨ペアで長期間のんびりとやるには適しています。
ナンピンやマーチンゲールを避けることは賢い選択です。
しかしながら、本当に怖いのはストップロスの無いEAです。EAを実運用する前に一度確認してください。
よろしいですか?