現役為替ディーラーが、話題のアノ人と語り尽くす Trader’s対談|ゲスト オレ的ゲーム速報JIN 前編[トレイダーズ証券みんなのFX 井口喜雄]
井口喜雄さんプロフィール
いぐち・よしお。トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、主に貴金属や石油製品のコモディティ市場を中心としたカバーディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、「米ドル/円」や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズから見た為替分析に精通している他、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。最近では、みんなのFXの無料オンラインセミナーにも登場し分かりやすい講義内容が好評を得ている。さらにTwitterでは、プロディーラーが相場についてリアルな意見を発信しているので要チェック。
Twitter:https://twitter.com/yoshi_igu
※この記事は、FX攻略.com2019年4月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
YouTubeで人気の凄腕(!?)トレーダー
井口 JINさんがYouTubeに上げている動画を、ほぼ視聴させていただいてます。
JIN ひどい動画ばかりで、恐縮です。だいたい苦しんでいるという。
井口 それが魅力です(笑)。NYダウが下がると、JINさんの顔が浮かんでしまうほどです。
JIN ダウが下がると、私の持っているのが全部下がりますからね(笑)。
井口 失礼ですが視聴者の方々は、今や負けまくっている人という印象を持たれていると思います。ただ、動画を始めた2016年、2017年に関しては、数千万円の利益が出ていたとの話です。そのころはどのような売買戦略でトレードしていたんですか。
JIN 米国の大統領選挙が話題になっているころに、ガチでFXをやろうと思って始めたんです。株価指数やドルをひたすら買っていくだけで、今振り返ると、ただ買うだけのド素人戦法ですね。ダウが継続して上がっていましたから、それでうまくいってたんです。
とはいえ大統領選挙のときは、トランプが勝てば円高になると言われていて、実際優勢になってから円高に動いたので売りを入れたんですが、その後にすごい勢いで巻き戻していって、大損害を食らいました。でも、もともと私はドルを買う側だったんで、それからはドル買いをずっとやって、結局2016年も2017年も儲かって終わったんですよ。
井口 2016年11月からのトランプラリーに、うまく乗っていけたということですね。
JIN その通りです。あのときは、ドルもダウもひたすら上がっていたので、ドルを買いつつ、日経平均とダウ、ナスダックをガンガン買っていました。トランプ大統領が一期目で、インフラに投資すると言っていたので、まだまだ上がっていくだろうなという考えもあったんです。
井口 本当にひたすら買うだけだったんですね。
JIN そうなんです。それを2018年になっても続けていたら、2月にVIXショックが起きて、いきなり吹っ飛ばしちゃって。それから戻ってきたので買ったら、次は米中貿易戦争。また戻ってきたので買ったら、今度は世界同時株安。11月の米国中間選挙で巻き戻るだろうと買ったら、12月はパウエルショック。きれいに全部くらいました。
井口 思いっきり振り回されてますね(笑)。
JIN それで、2018年は一体いくら負けたんだろうって、さっき計算していたんです。
井口 聞くのが怖い……
JIN 自分でも、どのくらい負けてるんだろうって、ビビッていました。そうしたら、トータルでマイナス660万円なんですよ。意外と負けてなかった。
井口 それは、実現損益としてのマイナス660万円ですかね。含み損は、また別にある。
JIN そうですね。強制ロスカット以外は、ほぼ損切りしていなかったからです。それで結果としてはマイナス660万円ですけど、もともとは2016年から4000万円くらい勝っていたので、全然プラスではあるんです。
井口 好成績じゃないですか。
JIN ところが、年が明けた瞬間に、フラッシュクラッシュですよ! 3000万円強制ロスカットされて、さらに含み損が3000万円で、合計マイナス6000万円です。それから株が戻したおかげで若干回復して、なんとか強制退場しないくらいに息を吹き返したところです。
井口 そして今に至ると。そんな歴史があったんですね。
クラッシュ待ちで大逆転を図る!?
JIN いやぁ、フラッシュクラッシュには、本当にやられました。これで私も反省しまして、今までは手広くいろいろ買っていたのを全部止めて、ドルと日経とダウとナスダックだけにして、あとは遊びでやるというか、デイトレくらいにしようという戦法に変えました。あ、でも、トルコリラはやっています。
よろしいですか?