私が師匠になるならば[水上紀行]
FXでは勝つ人がいる一方で、負ける人もいます。同じ投資をするからには勝ち組になりたいという思いは皆一緒。勝つ人はどのような心がけで取引を行い、負ける人はどのような改善が必要なのか。今回は基本に戻って、水上紀行さんに勝ち組に近づくためのポイントを教えてもらいます。
※この記事は、FX攻略.com2019年3月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
水上紀行さんプロフィール
みずかみ・のりゆき。バーニャ マーケット フォーカスト代表。1978年、上智大学経済学部卒業後、三和銀行(現、三菱東京UFJ銀行)入行。5年間の支店業務を経て、ロンドン、東京、ニューヨークで為替ディーラーとして活躍。東京外国為替市場で「三和の水上」の名で知られる。ドレスナー銀行にて、外国為替部長。1996年より RBS銀行にて、外国為替部長を経て、外為営業部長。2007年より バーニャ マーケット フォーカスト代表。長年の経験と知識に基づく精度の高い相場予測には定評がある。
視野を広く持つために長期チャートを見る
私は35年間もこの世界にいますが、何回ポジションを張ったことか分かりません。うれしい思い出もありますが、それ以上に悔しい思い出が多いです。でも、その悔しさがバネになったように思います。コテンパンにやられて、ディーリングデスクで「この負け、絶対に忘れまい」とうそぶいたこともありました。
まず教えたいのは、長期的な視点でチャートを見る癖をつけることです。例えば、スキーであまりに近いところばかり見ていると、ちょっとしたコブでも跳ね飛ばされてしまいます。それを避けるためには、視野を広く持つことが大事です。視野を広げ、先が見渡せるようになると、どこに何があるかが分かります。そうなると不思議なことに、足元の多少のコブなど気にならなくなるものです。
これをチャートに置き換えますと、1分足、5分足、10分足、30分足、1時間足といった短期のチャートばかりを見るのではなく、4時間、日足、週足、月足といった長期のチャートも見ると相場の方向性がつかめるようになり、短期の動きに翻弄されなくなります。
また、相場がこの先どうなるといったフィーリングが湧くことがあると思いますが、これは大変重要です。このフィーリングは結構当たるので、自信を持って良いと思います。
よろしいですか?