ドル円の月足的戦略~スワップポイント狙いのトレードをすると、どれだけ収益を得られるか~[ゆったり為替]
※この記事は、FX攻略.com2019年7月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
ゆったり為替さんプロフィール
ゆったりかわせ。個人投資家。取引回数が極めて少ない「ゆったりトレード」派。FXで大成功を収めることを目指して、勉強をする毎日。あらゆるFX会社の口座を保有し、業界内のさまざまなサービスに精通。
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ドル円のスワップポイントを検証
過去数回の記事で、下記通貨ペアでスワップポイント狙いのトレードは成立し得るのか?を検証してきました。
- 南アフリカランド円(高金利通貨ペア)
- ポーランドズロチ円(先進国でも新興国でもない通貨ペア)
今回検証するのは先進国通貨ペアの代表格、ドル円です。ドル円のスワップポイント狙いは、有効に機能するでしょうか。
ドル円のスワップポイントは、FX業者ごとに異なります。そこで、今回も「くりっく365」のデータを使わせていただきます。くりっく365は、サービス開始以来の為替レートやスワップポイントなどを無料で公開しています。バックテストをするのに大変便利ですので、皆さまもご利用ください。
さて、図①はドル円を1万通貨買って保有し続けた場合の、1か月あたりのスワップポイントの大きさを示しています。くりっく365のサービス開始は2005年7月ですから、データもそれ以降になっています。
グラフを見ますと、あまりに特徴的な形です。2007年末くらいまでと、それ以降ではスワップポイントの大きさが劇的に変わっています。2007年は、サブプライムローン問題が起きた年です。そして、2008年にリーマンショックが起きました。その後、低迷期を経て、2016年くらいから再びジワジワと数字が大きくなっている様子が分かります。
2006年1月初日に1万通貨買った場合の、スワップポイントの累積額の推移は図②の通りです。最初は勢いよくグラフが上に伸びています。その後、ほぼ水平な感じになりましたが、再び上昇しています。このグラフだけ見ると、ドル円のスワップポイント狙いで損をする要素がありません。しかし、損益に与える影響として、為替レート変動もあります。そこで、為替レートの推移を表したチャート①をご覧ください。
2006年を中心に、ドル円を買ってスワップポイントを狙う取引が流行したのですが、2007年辺りから為替レートが円高になっている様子が分かります。この円高の過程で、スワップポイント狙いでポジションを持っていた大勢が、損切りになったと予想できます。筆者も、その一人です。というわけで、このチャート形状は忘れようにも忘れられません。
ただ円高になったといっても、株などの上下動に比べれば穏やかだといえそうです。といいますのも、2007年の高値は120円台前半で、2012年くらいの安値は70円台後半と、為替レートは半分にもなっていないからです。つまり、レバレッジを2倍以内に抑えてスワップポイントをもらっていれば、強制ロスカットにならずに済んだということです。2012年以降の円安局面では、含み益に復帰することも可能でした。
よろしいですか?