私が毎朝行うこと~ファースト・インプレッション~[水上紀行]
人それぞれライフスタイルが異なるように、相場に接する時間帯も十人十色です。投資歴30年以上のキャリアを誇る水上紀行さんは、起床してから、どのように相場に接しているのでしょうか。毎朝、欠かさずこなしているルーティンを教えていただきます。
※この記事は、FX攻略.com2019年7月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
水上紀行さんプロフィール
みずかみ・のりゆき。バーニャ マーケット フォーカスト代表。1978年、上智大学経済学部卒業後、三和銀行(現、三菱東京UFJ銀行)入行。5年間の支店業務を経て、ロンドン、東京、ニューヨークで為替ディーラーとして活躍。東京外国為替市場で「三和の水上」の名で知られる。ドレスナー銀行にて、外国為替部長。1996年より RBS銀行にて、外国為替部長を経て、外為営業部長。2007年より バーニャ マーケット フォーカスト代表。長年の経験と知識に基づく精度の高い相場予測には定評がある。
4時半過ぎに起きて相場の第一印象を確認
ファースト・インプレッション(The first impression)とは、直訳通り第一印象です。私は毎朝4時半過ぎに起き、ニューヨーククローズ間際の主だった通貨ペアのプライスを見ています。なぜなら、寝る前に見た水準とニューヨーククローズ間際の水準を比較して感じるファースト・インプレッションが、これから始まる24時間をイメージするのに非常に役立つと思っているからです。
チェックするのは為替レートだけでなく、ニューヨークダウや米国債10年利回り、原油価格、金価格などです。やはり、それらの数字を見たときに瞬間的に感じることは、だいたい当たっているものです。ファースト・インプレッションを基に、それから始まる24時間の展開を考えるのが、長い間、私の日課となっています。
例えば、囲碁や将棋の名人は盤面を見た瞬間に何十手先も読むと聞きました。そんな達人だとは自分自身思いませんが、このファースト・インプレッションは先を読む上で、あながち無視できないものだと考えています。
よろしいですか?