マックス岩本の「ピボット」を理解する その2[マックス岩本]
マックス岩本さんプロフィール
いわもと・けいすけ。「中卒認定テクニカルアナリスト」という異名の通り、アナリスト業界ではまれに見るノー学歴。学歴社会が色濃く残る昨今でも、そんなことがいっさい関係しないFX市場を相手に日々奮闘中。「誰もが気軽にFXを始められる今だからこそ、しっかり勝ち続けられる技術を身につけてほしい」という気持ちで、連載やセミナー講師を務めています。
※この記事は、FX攻略.com2019年1月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
考案者が推奨する2種類の売買ルール
ピボットの売買は基本的に価格が各ラインに達したことを根拠に行います。代表的なテクニカル指標における売買判断として、トレンド系指標では順張り型のトレードを、オシレーター系指標では逆張り型のトレードを行うのが一般的ですが、ピボットにはそのような規定はありません。順張りと逆張りの両方の顔を持つ汎用性の高い指標です。そういった特性もあってか、活用方法は多岐にわたりますが、今回は考案者のJ・Wワイルダー氏が推奨する売買ルールを紹介します。
このルールには「リアクションモード」と「トレンドモード」の2種類があります。リアクションモードとは逆張り型の手法で、下落局面では買いを、上昇局面では売りを採用するというものです。一方トレンドモードは、相場が突然ある方向に動意付いたときに活用する手法で、そのトレンドを素直にフォローするものです。この売買ルールは買いと売りに関係なく、大部分のポイントでドテン売買を採用するのが特徴です。そして、売買タイミングを捉える際の根拠となるのは、前日の高値および安値から当日のピボットまでの値幅を180度回転させるかたちで記したR1とS1と、それにさらに日足の値幅を加えて算出されたHBOPとLBOPの水準です(図①)。
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