MT4を用いて自動売買にチャレンジ!!はじめよう!EA生活|第7回 EA運用で気をつけるべきことと運用テクニック[柿澤真正]
柿澤真正さんプロフィール
かきざわ・まさのぶ。2009年よりFXの自動売買システムの開発を開始し、EasySniperやMultiAgent等をはじめ、多くの自動売買システムを証券会社やユーザに提供してきた。インヴァスト証券の自動売買サービス「シストレ24」にて、提供ストラテジーMultiAgentが2016年の年間アワードを圧倒的成績、評価で獲得。また、ひまわり証券の自動売買サービス「エコトレ」にて提供ストラテジーの「ひかえめビーナス」が2013年〜2014年の1年以上にわたり利用者数1位をキープ。利用者数は700名を超える。現在は、MultiAgentをさらに進化させたドリームエージェントFXを提供中。
この連載では、FXの自動売買システム、その中でもMetaTrader4(以下MT4)上で稼働する自動売買システムであるEAにスポットを当て、それを運用していくための知識・ノウハウを専業トレーダーの柿澤真正さんにナビゲートしていただきます。EAの運用を検討している方はもちろん、既にEAを利用している方もぜひ参考にしてください。
※この記事は、FX攻略.com2018年12月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
最後まで自動売買に任せるのが鉄則
皆さん、こんにちは。前回は「EAの作り方」と題し、MT4の自動売買システムであるEAの作り方、特にEAを作る上で必須となるMT4の補助ツール「MetaEditor」についてご紹介しました。第7回となる今回は、EA基礎説明の最終段階として、「EA運用で気をつけるべきことと運用テクニック」に関してお話ししていきたいと思います。
EA運用を行う上で気をつけるべきことや運用テクニックとしては、「人間の判断を介在させない」「EA稼働環境」「資金管理」「ポートフォリオ運用」と大きく四つ挙げることができます。ここで順に説明していきます。
まずは「人間の判断を介在させない」ということ。これは、自動売買を始めたら、むやみやたらにそのEAが持ったポジションを自分の判断で手動決済したりしない、ということです。もちろん、相場全体を大きく不安定にさせるような出来事があれば別なのですが、原則としては自動売買のトレードは自動売買で完結させるべきです。
自動売買は一定のトレードロジックに従い、忠実にそのトレードを実行し続けます。そのため、大数の法則が作用し、事前にシミュレーションを行うことにより、ある程度の成績の方向性が見えています。基本的には、そのようなシミュレーションを通じて、このEAなら勝てる、と開発者が見込んだものを皆さんに提供しているはずなのですが、手動で決済してしまうと、この「機械的にトレードする」という前提が崩れ、結果として、想定し得ない成績となることがあります。ご自身に相当の相場観がある方は別として、基本的には自動売買のトレードは最後まで自動売買に任せておいてください。
よろしいですか?