マックス岩本の「RSI」を理解する その4[マックス岩本]
マックス岩本さんプロフィール
いわもと・けいすけ。「中卒認定テクニカルアナリスト」という異名の通り、アナリスト業界ではまれに見るノー学歴。学歴社会が色濃く残る昨今でも、そんなことがいっさい関係しないFX市場を相手に日々奮闘中。「誰もが気軽にFXを始められる今だからこそ、しっかり勝ち続けられる技術を身につけてほしい」という気持ちで、連載やセミナー講師を務めています。
※この記事は、FX攻略.com2018年11月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
RSIのみに注目して売買タイミングを捉える
最終話となる今回は、あまり一般的には知られていない売買シグナルの「失敗したスイング」「チャートフォーメーション」について解説します。
まずは、失敗したスイングについてです。スイングとは一般的にバットやゴルフクラブを振ることを意味しますが、マーケットの世界でいうスイングとは一定の時間経過を伴って形成された波動またはウェーブのことを指します。「上昇した後の下落」あるいは「下落した後の上昇」といった一連の変動をスイングと呼びます。
なお失敗したスイングとは、チャートではなくRSIの推移に注目してエントリータイミングを捉えるもので、具体的には価格の上昇に伴って上がってきたRSIの高値更新失敗。または価格の下落に伴って下がってきたRSIの安値更新失敗のことです(図①)。
売りシグナルは、70%のラインを突破したRSIが反落し、再び上昇するものの前回の高値を更新できずに反落。RSIにおける直近の安値水準のフェールポイントを割り込んだところをエントリータイミングとします。その反対に買いシグナルは、30%のラインを割り込んだRSIが上昇し、再び下落するものの前回の安値を更新できずに反発。RSIにおける直近の高値水準のフェールポイントを上抜いたところがエントリータイミングとなります。
ポイントは、失敗したスイングが確認される前に必ず70%ラインを超えるか、30%ラインを割り込むということです。この点については、開発者のワイルダー氏も著書の中で「節目となる水準(30%・70%)を割った後に確認された失敗したスイングはマーケットが反転する強いシグナルになる」と述べています。
では、実際のチャート事例を見ていきましょう。
よろしいですか?