意外と知らない「くりっく365」入門|第3回 くりっく365を用いたアービトラージ戦略[大西洋平]
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大西洋平(おおにし・ようへい)さんプロフィール
金融ジャーナリスト。出版社勤務を経て95年に独立し、マネー誌やビジネス誌、週刊誌などに金融経済分野を中心とした記事を寄稿。市場の最前線で活躍中のアナリストやストラテジスト、さらに上場企業トップの取材も多数手掛ける。FXをはじめ、金融取引全般に精通。
※この記事は、FX攻略.com2018年11月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
買いと売りを同時に仕掛けてリスクを回避
高金利通貨のトルコリラにスワップポイント目当てで投資していた人は少なくないはずで、今回のトルコリラ暴落はかなりの打撃になったことでしょう。新興国の高金利通貨はもともとボラティリティが高いだけに、スワップ狙いの場合も入念なリスクヘッジを行っておくのが無難です。
その具体策が売りと買いを同時に仕掛ける両建てであり、そうすることで価格変動リスクを回避しながら、スワップポイントに対するアービトラージ(サヤ取り)戦略を展開できます。そしてトルコリラにおいては、そのうちの買いのポジションを建てる際に「くりっく365」を活用するという手が考えられます。
アービトラージは二つの投資対象の間に発生している価格差から利益を狙う手法で、現物取引と先物取引の間に生じたギャップに着目するケースなどがその典型例です。買いと売りのポジションを同時に建てることで、リスクを最小限に抑えながら堅実に利益を狙えることから、ヘッジファンドもよく用いています。
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