元為替ブローカーから学ぶ売買プランの作り方|第16回 三波動の考え方を取り入れたドル円相場分析⑨[浅野敏郎]
浅野敏郎さんが、自身の経験と知識に裏打ちされた売買手法や相場観構築のノウハウを余すところなく教えてくれる本企画。今回も引き続き、直近と今後のドル円相場を読み解いてもらい、その上で最適な売買プランを提示していただきます。
※この記事は、FX攻略.com2018年8月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
浅野敏郎さんプロフィール
あさの・としろう。東短グループの外国為替売買仲介業者である、トウキョウ フォレックス株式会社、さらには、為替取引の世界シェア80%以上を誇るEBS社(現ICAP)等での勤務経験を持ち、1985年のプラザ合意、その後の超円高時代、バブル崩壊、2000年のユーロ統合などの歴史的相場を第一線で経験し、相場観を養う。その後、2社のFX取引会社の創業、プライベートFXファンドのディーラーも経験。現在、投資の学校グループの日刊ブログで執筆を担当。特技の映像編集を活かした分りやすい映像作品の支持者も多い。
連続して陽線を作るも9週目は陰線に転換
前号から現在に至るまでの相場は一段の上昇となり、途中1本だけ同時線を挟んで9週連続して陽線を作りかけましたが、結局9週目は8週目の陽線を、高値と安値共に越えて陰線で終わるという、包み足(逆ハラミ)が形成されました。
ここで今月号の変更点をお伝えします。まず、前月号で目先の安値として現在のMを定めましたが、J-KmidをJ-Mmidに置き替えた際に水準を調整し損ねましたので、正しい位置に修正します。また、目先の高値・安値としてL-Mという波動が確定いたしましたので、その半値水準としてL-Mmidを追加し、直近安値MとIを結んだI-Mトレンドラインを追記いたしました(チャート①)。
チャート① 出所:TradingViewによるUSDJPYチャート
さて、一目均衡表に興味がある方は、別途ご自身で勉強されることをお勧めしますが、均衡表で「9」という数字は、時間的に重要な基本数値の一つであり、かつ転換線の期間を指すことからも、一種の絶対的な基準となる期間を意味する数字です。M以降の上昇波動は、間に1本の同時線を挟みはしましたが、ドル円相場が9週以上連続して陽線を作ったことは過去にもあまり例がなく、この先10週、11週と陽線を継続するとは考えにくかったのは事実です。
よろしいですか?